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あけましておめでとうございます。本年もデジタルマーケティングジャーナルをどうぞよろしくお願いいたします。
 
新年最初の記事として、2017年のデジタルマーケティングのトレンドを考えてみたいと思います。
 
大きな潮流としてはここ数年のトレンド同様、「コンテンツ」「マーケティングテクノロジー」「データ」の重要性がますます高まっていくと考えられますが、個別のテーマでは、以下の5つのテーマが2017年に大きく注目されるのではないかと予想します。

BtoBデジタルマーケティング

BtoBの領域でのデジタルマーケティングは、専業のエージェンシーが増えるなど大きなトレンドになっています。2017年は、それがより本質的なもの・具体的な施策へと変貌していくと思います。
 
2016年は、マーケティングオートメーションが大きく注目されました。しかし、未だ大きな成果につながっているケースは見受けられません。まだまだツールの導入だけが先行しているフェーズです。
 
マーケティングオートメーションは「ツールの導入」から「マーケティングでの活用」にシフトしていく年になると思います。
 
例えば、DMPやペイドメディア、外部データと連携したデマンドジェネレーションへの取り組みが加速するのではないでしょうか。DMP広告はBtoCの業態においては普及が進んでいますが、それがBtoBでも活用されていくと思います。また、「ドコドコJP」など企業情報サービスとのデータ連携などを通じて、アカウントベースドマーケティングへの取り組みも注目されていくはずです。
 
マーケティングオートメーションとCRMとの連携なども増えそうです。マーケティングオートメーションの成果は、最終的には受注です。CRMを通じて受注データを連携させ、マーケティングのROIを算定していく取り組みが進むと思います。

マイクロモーメントと最適化

「最適化」は聞きなれない言葉ですが、実は大きく普及し始めている領域です。例えば、プロモーションEメールやランディングページのA/Bテスト、ユーザーの行動履歴に基づいたポップアップバナーなどです。
 
こうした、「ユーザーとの一瞬の接点を最大化する」傾向はますます強まっています。A/Bテストであれば「Optimizely」や「Kaizen Platform」など最適化を支援するマーケティングテクノロジーも多く出揃ってきています。「Karte」のような接客ツールや「Zopim」のようなチャットツールまで、ユーザーとの一瞬の接点を「最適化」して成果をあげようという取り組みが大きく加速するのではないかと考えます。
 
また、多くのマーケティングツールを同時に活用することが当たり前になり、それらをリアルタイムに連携させることが重要になります。「Tealium」のようなマーテク連携ツールにも注目が集まると思います。

動画とコンテンツマネジメント

2015年にはAmazon PrimeビデオやNetflixなどのオンデマンド動画サービスが続々と開始されましたが、2016年も、AbemaTVの開始など動画への注目が高まった年でした。
 
Web上での動画広告も増え、動画広告市場は、前年比2倍となりました。携帯キャリアが10GB-20GB/月などの安いパケットプランを出し始め、ますますニーズが増えると思われます。
 
広告だけでなく、Webサイトなども動画を全面的に採用する企業が増えており、ラグジュアリーブランドではコンテンツは動画のみという企業もでていきています。2017年は、Eコマースや製品ページにおいて、「コンテンツは画像とテキストの組み合わせ」の常識から脱却する年になるかもしれません。
 
そうした中、「いったいコンテンツとは何なのか」ということをもう1度問う1年になると思います。これまで「コンテンツマネジメント」というと単にCMSと呼ばれる更新ツールを導入すること(=HTMLを書かないこと)でした。ツールを超えて、どんなコンテンツをどう作り・どう管理するのか?に注目が集まると考えます。

ロジスティックス/位置情報

昨年は、Amazon Prime Nowや家電販売業者のスピード配達が注目された年でもありました。(Amazonがドローンでの配送実験を開始した年でもありました)また、UberEatsが、ロジスティックスにCtoCの仕組みを取り入れ、東京でサービスを開始しました。
 
小売企業にとって2017年はますます「配送・ロジスティックス」の戦略をどうするかが問われる年になると思います。即日出荷・当日お届けなど「速さ」を競う戦略もありますが、ドミノピザなどのように「配送待ち時間を活用したコミュニケーション」なども考えられます。
 
位置情報の活用は、広告の世界でも進んでいます。顧客の居住地を市町村単位で捉え、リアル店舗の出店プロモーションを市町村単位で実行することなども可能になってきています。2017年は、ロジスティックスや位置情報を活用したマーケティングが大きく進む年になると考えます。

効果測定・BI・ダッシュボード

最後に、効果測定です。2016年は、デジタル広告に関する不適切な取引などがメディアで取り沙汰された年でもありました。こうした不祥事を目にしながらも、依然デジタルにおける効果測定は、10年前と変わらないという企業が多く存在しています。
 
「ビッグデータ」「アナリティクス」という言葉が高い注目を集めていますが、多くのデジタルマーケターたちは、難解な統計解析に取り組むどころか、基本的な数値ですら共有できていない、エクセルでしか数字を扱えていない、という状況ではないでしょうか。
 
これらを変える機運になるのは、BIツール・ダッシュボードツールによる「結果データの可視化」だと思います。「DOMO」や「Tableau」「Datorama」など、クラウド型のデータ集積・可視化ツールを活用すれうば、「まずは数値の共有」という部分が大きく進む可能性があります。

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