デジタル広告運用・デジタルマーケティングの延長線上で「データドリブンなマーケティング」の推進を考えれば、このDMPという新しいプラットフォームは最早考慮に入れるべきテクノロジーの一つだろう。
本書では、広告そのもの、広告主、媒体主、そして導入うベンダーそれぞれの視点からDMPを定義しており、多面的・立体的な記載を以て客観的な内容となっている。新しい概念を説くに当たって、ともすればポジショントークに陥りやすいところを、共著という形式を採ることによって真摯な筆致とすることに成功していると言えよう。中でも、DMPを構築するために必要な要素をステップごとに解説した章は、今後導入を検討する企業担当者にとっては興味深いところだ。
一方で、どのようにDMPを設計・構築すべきか?といった技術的な視点、データ統合による個人情報保護・パーソナルデータ取扱い方といった法律的な視点に関するテーマについては さほど語られている訳ではない。実際に、DMP関連のサービスを取り扱う各ベンダーのセミナーに出向いたり資料請求・ホワイトペーパーをダウンロードしたりすることで、最新の事例と共にヒヤリングすることをお薦めする。
「DMP」と「プライベートDMP」の違いが分かれば、データ・マネジメント・プラットフォームは格段に理解しやすくなる|デジタルマーケティングジャーナル 次世代的なCRMツールとしての「プライベートDMP」を考察する|デジタルマーケティングジャーナル