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  • MA導入時に考えたいデータクレンジング・マネジメントの3つポイント

データクレンジングはマーケティングオートメーション導入時に重要なポイント

マーケティングオートメーションの導入時に考慮しなければいけないことはツールの設定以外に実に多岐にわたります。その中でも、データクレンジング、データマネジメントは、地味ですが非常に重要なものです。

マーケティングオートメーション導入時には、これまで社内に散在してきたマーケティングデータをツールを介して統合していきます。

すると、それまでは気づかなかったデータのバラ付きが改めて浮き彫りなってきます。姓名が同じ列に格納されている、電話番号がハイフンありなしが混在している、半角と全角のルールが統一されていないなど・・・
 
データを統合して、さまざまな切り口でセグメントを作成し、潜在顧客と最適なコミュニケーションを行っていこうとすると、こうしたデータをクレンジングすべき、となるのは必然でしょう。
 
また、Webフォームから顧客が入力するデータのバラツキも気になります。Webフォームにバリデーション(入力規則を強制)を行うこともできますが、限界もあります。会社名の入力方法も人によってまちまちです。(NECと日本電気などはよく引用される例です)
 
こうしたマーケティングオートメーション導入時に考えるべきデータクレンジング・マネジメントに関しては、3つのポイントを踏まえるべきだと思います。

1:導入時と運用時で分けて考える

1つ目は、導入時と運用時で分けて考える、という点です。
初期導入時は、さまざまな既存データのクレンジング・統合が必要となります。例えば、

・重複したEメールアドレスがないか、重複した場合どう統合するか
・既に使われていないEメールアドレスがないか(ハードバウンスデータが含まれていないか)
・形式の異なるデータをどこまで統一してからインポートするか
 
などです。また、データの量も何万件・何十万件と存在することが多いため、目視で行うことが容易にはできません。
 
これだけでも大変ですが、初期導入時だけでなく、運用時のことも考える必要があります。
 
運用が始まってからも、マーケティングオートメーションツールには様々なデータが毎日のように新しく格納されていきますが、これらのデータも何らかの形でクレンジングしていく必要がでてきます。
 
運用時のデータクレンジングをどうオペレーションとして設計するのかも考えておくことが大切です。

2:データのクレンジングとデータの分類・追加情報付与を分けて考える

ポイントの2つ目は、データのクレンジング(正規化や統合)と分類・追加データの付与を区別して考えることです。
 
マーケティングオートメーションを積極的に活用していこうと考えると、「どうセグメントを作っていこうか」というテーマが大事になってきます。これには通常顧客から得られるデータ以外のデータも活用することが求められます。例えば、
 
・リードの売上高
・リードの所在地
・リードの業種
 
などのデータです。もちろん顧客にWebフォームやアンケートで入力してもらうこともできますが、コンバージョン率を考えると取得するデータはなるべく少なくしたいという思惑もあると思います。
 
したがって、会社名などをキーにして、外部の会社から企業情報を購入し紐付け、マーケティングオートメーションツールに格納する、といった取り組みが行われます。
 
格納されたデータを綺麗にすること(データクレンジング)と、格納されたデータを使って分類したり追加情報を付与することを分けて考えると良いと思います。

3:自動化と手動業務を分けて考える

3つ目は、自動化するものと手動で行うものを分けて考えるという点です。
 
データクレンジングを、すべてマーケティングオートメーションツールが勝手にやってくれれば理想的です。いずれAIが発達したあかつきには、人口知能がデータをすべて正規化してくれる時代がやってくるかもしれません。
 
しかし、現時点では、データクレンジングや企業データ付与を外部委託で手動業務にしている場合が多いのではないでしょうか。しかし、せっかくツールを導入するのだから、日々新しく格納されるデータを「エクスポートして人間が直し、またインポートする」というのもなんとかしたい、と考えたくなります。
 
そして、すべてではないですが、いくつかのデータクレンジングはマーケティングオートメーションツールの中でプログラムとして自動化することが可能です。
 

新しく実装されたプログラムとContact Washing Machine

Eloqua内で自動的にデータクレンジングを実行させる

 
以前の記事、Eloqua内で自動的にデータクレンジングを実行させるでも書いたとおり、郵便番号や電話番号の形式の統一など、ロジックが簡単なデータ形式の統一であれば、マーケティングオートメーションツール内で完結する、データクレンジングの自動化ができます
 
このように自動化できる部分と手動・外部委託する部分を分けて考えることが重要です。
 
以上、マーケティングオートメーション導入時に考えるデータクレンジング・データマネジメントとして「初期導入時と運用時」「クレンジングと分類・情報付与」「自動化・手動業務」の3つの観点で考えていくと良いと思います。
 
次回は、より具体的にデータクレンジング・マネジメントを分類整理してみたいと思います。

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