2017年7月26日(水)日経BP社主催のD3 WEEK 2017に弊社代表の田島が登壇し、「マーケティングオートメーションで実現するCX最適化のポイント」について講演しました。
顧客を理解しあらゆる接点で顧客の期待を上回る
米Bain & Company ロンドンオフィスパートナーのジェームス・アレンによると「80%の企業が優れたCXを提供していると考えている一方で、顧客の8%しか優れたCXを体験できてない」など、企業と顧客の認識では大きく隔たりがあり、オラクルによるグローバル調査Global Insights Succeeding in the Customer Experience EraによるとCXの低さが理由でブランドを乗り換えたことがある顧客は89%にも上り、CX未整備による平均損失は年間売上の20%に上る可能性があるという調査もあります。
そのような環境の中で優れたCXの実現という点で考えると以下のような視点が重要になります。
・顧客の期待・・・顧客の抱いている期待に応える/上回る
・パーソナライズ・・・顧客のことを理解した個別の特別な対応
・あらゆる接点・・・様々な接点において最適化
CX最適化のためのマーケティングオートメーションにおけるデータマネジメント
マーケティングオートメーションを活用する上で重要なポイントとして田島より以下の3つのポイントが挙げられました。
・データのあつめかた
データを基にニーズを理解したオファーを行うためには、どのようなデータを統合するかが重要になります。EメールやWeb訪問、Webフォームで登録されたデータはもちろん、リアルイベントやCRM、名刺等のWeb以外のデータ、更には外部のデータを活用することで、例えばアクセス元のIPアドレスから匿名状態でも企業情報を得ることなどもできます。このように自社のデータだけでなく、外部のデータも含めて様々なデータを蓄積することがデータを統合する際のポイントとなります。
・スコアリングの精度
顧客の期待に応えるタイミングという視点で考えると、反応があるからといってむやみにホットリードとすることは危険です。極端な例で言うとメールを一度クリックしただけでインサイドセールスから電話を行うようなことをした場合、顧客からすると不快に感じられてしまうこともあります。また、メールを毎回クリックしている場合でも、関心が高まっているというわけでもありません。マーケティングオートメーションにおいてはスコアリングを用いてホットリードかどうか判定をします。電話の数を担保するためにスコアリングの条件を甘くしてしまう傾向がありますが、どのくらいシビアにみることができるかがポイントとなります。
・営業とマーケティングの連携
海外のセミナーでもよく言われていることですが、営業部門とマーケティング部門が連携することは非常に重要です。海外も含めて上手くいっていないことも多いですが、まずはマーケティングデータを営業へ連携し、顧客を理解した上で営業活動へ活かすということから協力体制を築いていくことが必要です。また、その逆に営業のデータをマーケティングオートメーションへ連携させ、マーケティング活動へ活かすということも考える必要があります。協力体制を築くことにより、例えば既に取引のある顧客には新規顧客向けのプロモーションは行わないなど、単純ではありますが顧客のことを理解した適切なコミュニケーションを行うことが可能です。
マーケティングオートメーションを活用する上ではもちろんMQL等のゴールを意識することは大事ですが、今回のように顧客体験の視点で考えてデータを基に顧客を理解し、最適なタイミングやチャネルでオファーを出すということを意識した運用が重要となります。
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