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ガートナーのMagic Quadrant レポートとは

ガートナーが定期的に行っているMagic Quadrant(マジック・クアドラント)調査の「CRM Lead Management」分野の2017年版が先日発表されました。
 

ガートナーマジック・クアドラント

ガートナーのMagic Quadrant(マジック・クアドラント)は、特定のソリューション領域ごとに各ベンダーを独自の基準で評価するものです。横軸にビジョンの完成度(Completeness of Vision)、縦軸に実現度(Ability to Execute)をおき、リーダー・ビジョナリー・チャレンジャー・ニッチプレーヤーという4象限でベンダーを評価しています。
 
「CRM Lead Management(CRMリードマネジメント)」という領域は、ほぼマーケティングオートメーション領域と捉えて良いと思います。
 
ガートナーの定義では「CRM Lead Managementは、マーケティング・セールスにおいて、様々なソースから集められた確度の低いものを含むリードを、マーケティング施策やデータ統合によって評価し、確度の高いリードとなったものをセールスに引き渡す役割をするアプリケーション・ソフトウェア」となっています。

CRMリードマネジメント領域は2016年に21.4%の市場成長

ガートナーによれば、このCRMリードマネジメント領域は、2016年に21.4%の成長を示し、主にBtoBと複雑な購買プロセスを伴うBtoCによって主に占められているとのことです。マーケティングオートメーション市場が昨年20%以上も成長したと考えるとすると、これは他の調査会社による市場予測を上回る市場成長になっています。
 
過去の記事:マーケティングオートメーション市場は2019年まで年率9.29%で成長
 
このCRMリードマネジメント領域で15のベンダーを調査・評価しているのが今回のMagic Quadrant CRM Lead Managementレポートです。昨年までは、Adobe社が含まれていましたが、今年の調査からAdobeは含まれていないようです。

Oracle(Eloqua)とMarketoが他社を大きく引き離して「リーダー」の評価

15のベンダーのうち、ビジョンの完成度・実行力どちらも評価が高く「リーダー」の位置付けを獲得しているのはOracle(Eloqua)とMarketoの2社だけです。また、この2社に追随できているベンダーはおらず、他社は大きく水をあけられている、という評価になっています。
 

ガートナーマジック・クアドラント

全体の評価としては、ほぼ2016年の評価と同じトレンドで、あまり各ベンダーに大きな動きはなかった、と考えられます。(Act-Onがビジョナリーとして若干評価が上がったことが昨年との唯一の差です)
 
マーケティングオートメーションの市場が成熟し始めており、イノベーションが生まれにくく、各ベンダー間の競争も固定化しつつある様相が伺えます。

複雑だが機能が豊富でUIが優れているOracle(Eloqua)とUIに課題があるが製品戦略・改良スピードが優れているMarketo

Magic Quadrantのレポートでは、評価マップだけでなく、対象のベンダーの強みと弱み・最近の動向もまとめられています。
 
今回リーダーとなっているOracle(Eloqua)とMarketoに関しては以下のような評価となっています。
 
・Oracle(Eloqua):UIが優れている。機能性が非常に高い。使いこなすのが難しい。導入に時間がかかる。
・Marketo:製品戦略・アップデートや機能追加が早い。ユーザビリティとレポーティングに課題。
 
ガートナーのレポートは、各ベンダーのWebサイトから(個人情報の登録が必要ですが)ダウンロードできる場合もあるようなので、製品比較の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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