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毎年11月・12月は、小売業者にとって一大事

日本国内では(いまのところ)セールが年明けから始まり、初売りが重要ですが、世界では「年末商戦」が小売にとっての最重要イベントです。

米国では、12月の小売売上高は他の月より2割以上多く、特にサンクスギビングデー(感謝祭、11月の第4木曜日)からクリスマスまでが小売業者にとってもっとも重要と言われています。

サンクスギビングデー翌日の金曜日は「ブラックフライデー」と呼ばれ、年末商戦の大きな風物詩です。「ブラックフライデー」は、店舗の経営がこの日に一気に黒字になることから名付けられているのだそうです。ネットショッピング普及前から、店舗に押し寄せる顧客がテレビで放映されたりと全米の注目が集まります。

このブラックフライデーが“リアル店舗での買い物”を象徴していたことから、週明けの月曜日にネットショッピングをプロモーションしようとして「サイバーマンデー」なる言葉も生まれています。

一方、中国では11月11日独身の日(双11、W11、ダブルイレブン)のセールが有名です。

90年代から始まった独身の日は、もともとは独身の若者がパーティーに興じるイベントでしたが、2009年にアリババがセールの日としてプロモーションを始めて以来、すっかりバーゲンの日との認知になりつつあります。大画面に売上高の数値が大きく映しだされた様子がテレビで中継されている様子を見たことがある人も多いと思います。

この11月-12月は小売の年末商戦に絡み、ネットショッピングがどの程度普及してきているのかは大きな関心事です。 2017年11月-12月のネットショッピングにおける象徴的な数字を、Adobeの調査データやその他ニュースソースから抜粋してみます。

・独身の日のセールでアリババは、開始から2分で10億ドル(約1,110億円)を売上げる。Bloomberg
・独身の日のセールでアリババは、開始から1時間で86億ドル(約9,546億円)を売り上げる。売買の90%が携帯端末であった。Bloomberg
・独身の日、アリババのセール(売上)額は、1日で1,683億元(約2兆8500億円)にのぼり、前年の1,207億元を39%上回ったNewsweek
・サンクスギビングデーのネットショッピングは28億7000万ドル(約3,185億円)で、前年から18.3%増加。Adobe
・ブラックフライデーのネットショッピングは50億3000万ドル(約5,583億円)で、前年から16.9%増加。Adobe
・モバイルでのショッピングが依然増加傾向にあり、ページ訪問の54.3%、売上の36.9%がモバイル端末。Adobe
・サイバーマンデーのネットショッピングは、65億9000万ドル(約7,314億円)と2016年より16.8%増加した。Adobe

日本でもブラックフライデーやサイバーマンデーにあやかるセールも。日本独自のセールがあってもいいかも。

国内でもブラックフライデーと称したセールが徐々に浸透しているようです。ハロウィンは既に日本でも市民権を得たようですが、こちらも普及するでしょうか。

個人的には、やはり日本人として、年末年始の「ブラック歳末セール」「サイバー初売り」のような独自のオンラインセール期間をトレンドにしてほしいな、と思うところもあります。そして、「成人の日」を「大人買い」にこじつけ12月31日から1月初旬までを大規模なオンラインセール期間にしてみてはどうでしょうか?(働き方改革が叫ばれる中、流通の人手不足が一番のハードルかもしれません・・)

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