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DOMOPALOOZA2018イベントレポート前編では今後Domoが向かうであろう道を総論としてご紹介しました。
 
DOMOPALOOZA 2018 イベントレポート 〜前編:DomoがBIツールと呼ばれなくなる日〜

後編では、今後Domoが注力していく領域である「AI」と「カスタムアプリ」の最新事例についてご紹介します。

事例:カスタムアプリとAIで、全社的に出張費を削減するーAnthemー

DOMOPALOOZA2018-ANTHEM事例2

出張費というのは、全社的にのしかかってくるものですが、その出費はやむ無い部分があり、どうしても聖域化しがちです。

この出張費という聖域を効率的に、また担当者の負担なくコスト削減するためにDomoを利用したAnthemの事例がありました。

まず、考え方は「法人契約でのディスカウントされた価格」と「Hotel.comを代表とした価格サイト」とを比べて、世の中の一般的なマーケットプレイスとの価格差は適正か?を算出し、もしマーケットプレイス価格の方が安くなっている場合は、法人契約価格が適正ではないため、ホテルの宿泊費のディスカウント交渉を行うというものです。この結果としてコスト圧縮を実現出来ます。

これをDomo上で実現するには、Domoに地図を表示し、地図上で宿泊するエリアのホテルの位置や範囲をドラッグアンドドロップ。そうするとその付近(宿泊するエリア)の最適価格が表示されます。さらにAIがディスカウント可能な価格範囲を示してくれるという流れです。
 

DOMOPALOOZA2018-ANTHEM事例

「営業の提示してくる価格と世の中の一般的な価格を比べて適正価格か判断するだけ」という考え方は分かりやすいものだと思いますが、これまで実現するには中々難しいものでした。しかしDomoを活用することで、実現が可能になったという好事例と言えるのではないでしょうか。

事例:AIで、日々翌年の応募者数(収入)を予測し、増加させるーUSC南カルフォルニア大学ー

アメリカの大学の売上、収益は学費による所が大きく、 商売として捉えた時には「いつ、どの学部に何人応募しているのか」が翌年の売上に直結するそうです。

これまでUSC南カルフォルニア大学では、いざ応募者が集まってから何人の応募があったかがようやく分かる。その結果から見て、前年の施策の結果が良かったか、悪かったかが分かるという、色々な業種でありがちな結果からの類推の仕方でした。つまり2018年3月の結果は2018年3月に分かる状況でした。

しかし、Domoを活用することで「何月何日時点でどれくらいの応募が集まっている」のか、「翌年の応募(売上)目標を達成するためには応募数が足りているのか、足りていないのか」をAIでウォッチできるようになりました。その結果、半年前や10ヶ月前から予測結果を把握し、AIがアルゴリズムで打ち手パターンまでをシュミレーションしてくれるようになったそうです。つまり2018年3月の結果が、2017年9月、あるいは2017年6月には結果として予測できる状況になっているわけです。

例えば、 「経済学部に2017年6月3日時点で応募者数が200名しかいない。今5%応募を増加させるには、サウスウエスト航空のFacebookアカウントをフォローしており、想定年収が10万ドルの男性ユーザーに広告を実施すればよい。」 という具合です。

USC南カルフォルニア大学ではすでにAIが提案し、提案した施策を実施するという体制が実現しているのだそうです。AIはどうしてもブラックボックス化してしまうので、ある程度人の介在を期待するものです。対して、世界でもここまでデータドリブンで、AIに添った意思決定を行える組織もなかなか少ないでしょう。

未来を予測し、実行することの好事例といえるのではないでしょうか。

人間の仕事は意思決定だけになるのか

日本でも人工知能AIは話題になっています。皆さんの受け止め方は如何でしょうか。今回DOMOPALOOZA 2018 では一歩進んで、AIが現実に近づいて来ていると感じています。

1st party,3rd partyなど様々な視点と膨大なデータを統合、解析し最適な施策をAIが提案し、人間がすることは最適な施策を意思決定することだけ。更には経営判断もAIに委ねる場面が増えていく。最終的には提案内容を判断するにもブラックボックス化していて、結局人はAIの決定に従い、ただ実行するだけという日が現実になるかもしれません。

今も昔も余り変わらないAIに関する未来予想図ですが、少しだけ現実に近付いた感触があります。

カスタムアプリでは自社に適したDomoに

いわゆるBIツールでは、カードやチャートといった呼称でグラフを大量のデータをビジュアライズしてきました。今後の発展はDomoのカスタムアプリのように、Domo(データマネジメント)をプラットフォーム化し、その上層に自社における独自のアプリを実装し、自社に適したデータの扱い方をするというツールになって行くと考えられます。

自社にあるデータと外部にあるデータをAPIで接続し、そのデータをカスタムアプリで分かりやすく活用できることで、コスト削減・売上向上につなげていく未来であれば、もう目前です。

いわゆるダッシュボードツールでは終わらないDomoの今後の可能性を感じさせる2018年のDOMOPALOOZAイベントでした。

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