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  • 『ターゲットを特定し』それを事業に役立てる【寄稿記事・後編】

 
【海外寄稿記事】
今回は株式会社レンダーフォレストによる寄稿記事をお送りします。
原文をアンダーワークスにて翻訳しています。
https://www.renderforest.com/blog/define-target-audience
 


競合調査をする

ビジネスにおいて競合分析をしないわけにはいきません。競合他社を調査する主なポイントの1つは、『競合のターゲット層をチェックする』ことです。
なぜ、『競合他社のターゲット層をチェックする』ことが重要なのでしょうか? まず、競合他社と思われる企業のターゲット層について学ぶことで、直接の競合他社を見つけます。直接の競合他社のコンテンツ、オファー、ソーシャルプロファイルを分析することで、競合他社に何が欠けているのか、自社が何を差別化しているのかもわかります。
 

出典: Marketing91

競合他社をチェックすることは、自社が進出する業界に不慣れで、そのため顧客や信頼できる十分な情報がない場合に特に役立ちます。
 
それでは、どのような情報が必要でしょうか?
 
・競合他社の製品またはサービスの位置付け:消費者は競合他社のビジネスに興味がありますか?
 
・製品またはサービスの価格設定:価格は安価ですか?それとも高価ですか? 自社は消費者にとってより良い価格での提供ができますか?
 
・ソーシャルメディアの利用状況:競合他社はソーシャルメディアを利用していますか?ビジネスに活用できるようなフォロワー基盤を持っていますか?
 
・自社が見落としていた領域:競合他社の動きを研究することで、自社に足りない物事を特定します。 たとえば、不動産代理店を開設することに決めた場合、既存の市場と競合他社を分析して、彼らの長所と短所を特定し、さらなる自社のビジネス成長の機会を見つける必要があります。
 
・ターゲットとなりえる人数: マーケットの大きさを検証する必要があります。マーケットの大きさを計りつつ、ターゲット層を定義する方法の1つは、人口統計情報を使用することです。 人口統計情報にはどのような情報が含まれているのでしょうか?
 
ー年齢
ー性別
ーロケーション
ー人種
ー宗教
ー教育
ー職業
ー収入
ー配偶者の有無
 
人口区分を適切に特定する事ができれば、さまざまなプラットフォームやソーシャルチャネルでターゲット層を簡単に見つけることができます。
 

出典: Clix Marketing

人口区分の選択はどのように役立つのでしょうか? たとえば、あなたがオンラインの英語教師で、日本の学生を探したい場合、ターゲットは次のようになります:東京在住の16〜20歳の女子学生(女子学生だけを募る場合)。 これは、人口区分に基づいた非常に具体的なターゲティングです。
別の例を見てみましょう。ベビーケア製品を販売している場合、年間収入が40,000ドルの20〜30歳の既婚女性をターゲットにできます。
もちろん、人口区分の仕方は提供する製品/サービスによって異なります。自社のサービスに対する意思決定者、そして意思決定者に影響を与える人々を考えてください。
 

ターゲット層の詳細な特性を定義する

これまでの手順を終えた後、収集した情報を完成させ、すべてをまとめます。
 
1.業界とニッチに基づく人口区分
2.ユーザーおよび顧客の行動の分析に基づく心理学
3.調査に基づいたニーズと問題
4.製品/サービスの分析に基づく解決策
 
これらの情報を全て入手したなら、ターゲット層を簡単に見つけることができ、ターゲット層に対して、正しい場所と時間で正しい解決策を提供できます。
 
以上、何をすればビジネスのために適切な人々をターゲットにできるかを学びました。これらは全て実行する人の研究スキルと情報に基づいて正しい決定を下す能力に依存しています。
 

対象読者を定義することが重要な理由

Facebook、Google、または他のプラットフォームであなたに適切でない広告を見たことがありますか? おそらく沢山あるという答えになるでしょう。 これらの広告は、不適切なターゲットの結果であり、両者にとってとても残念なことです。
この間違った顧客ターゲティングの原因は何でしょうか? それはまさにターゲットの顧客に関する十分な情報がないからです。
 

出典: Social Ads Tool
 

それでは、なぜ対象顧客を定義することが重要なのでしょうか。
 

・ROIを高める

ビジネスでは、お金が最も大切なことの一つです。特に予算が限られている場合は、賢く使う必要があります。ここで、ターゲット層と予算がどのように関連しているか疑問に思うかもしれません。
例を見てみましょう。
Xの予算があり、売り上げを伸ばして2倍の収入を得たいと考えています。 X予算をFacebookでの有料キャンペーンの実行に投資することを計画した後、出稿準備し、テキストを作成し、徹底的な調査なしに一般的なターゲティングを行うとします。予算を使い果たした後、期待した結果が得られなかったことがわかります。 なぜでしょうか?
失敗したキャンペーンの背後にある理由は、ターゲット層がわからないため、ターゲットが間違っていて、必要なテキストやビジュアルを与えていないためです。この例から学ぶべきことはキャンペーンに予算を費やす前に、まず、誰をターゲットにしたいかを考えることです。
 

出典: Aislelabs
 

・関連するコンテンツを配信する

あなたがターゲット層の挑戦や興味について多くを知らないなら、ターゲット層の共感を得るのに関連するコンテンツを提供することは不可能です。コンテンツとは、ウェブサイトのコンテンツやブログからYouTubeのコメントや広告に至るまで、ユーザーと共有するあらゆる種類のコンテンツを意味します。
コンテンツを共有する前に、まずそれを創る必要があります。ターゲット層の問題点がわからないと、その問題点を解決する方法を強調することはできません。したがって、ターゲット層の問題点がわからない状態では、コンテンツ作成の努力は焦点が定まらず、期待する結果を得ることはできません。
 

出典: CoSchedule

たとえば、YouTubeチャンネルがあり、フィットネスに興味のあるチャンネル登録者を増やすことがターゲットである場合、視聴者の関心を維持するためには、そのトピックに関連するさらに多くのアイデアを提供する必要があります。
ビジネスの成長は、視聴者とどのようにコミュニケーションを取り、潜在的な顧客との関係を構築するかにかかっています。 したがって、コンテンツはあなたの視聴者が誰であるかに基づいている必要があります。
 

・強いブランドを作り上げる

適切なメッセージは忠実な顧客を引き付けるので、自社のブランドを強化するのに役立ちます。加えて、視聴者の教育を目的とする一貫性のある有益なコンテンツは、自社のブランドが業界の専門家としての地位を高めることに役立ちます。
HubSpotの調査によると、ブランドのコンテンツの種類で最も人気のある上位3つは、動画、メール、ソーシャル画像です。
 

ブランドのターゲット層を定義するときには、次のことを考慮してください。
 
1.ブランドには複数のターゲットセグメントを設定できます
2.見込み顧客だけがブランドのターゲットではありません。他の利害関係者も存在することを忘れないでください ブランドの価値を間違った人に伝えても、ブランドを宣伝したり、人を顧客に変えたりすることはできません。
 

・製品を改善する

すべての製品またはサービスについて、常に改善の余地があります。ターゲット層を持つことのもう1つの利点は、常にターゲット層からフィードバックを受けることで、製品/サービスをアップグレードできることです。
さまざまなプラットフォームまたはWebサイトにユーザーアクティビティを追跡するのに役立つ多くのツールがあります。適切なメトリックを選択してデータを分析すると、その情報を効果的に使用して、より優れた顧客の経験を提供できます。
 

出典: Interaction Design Foundation

ターゲット層を持つことで、潜在顧客に合わせたコンテンツを作成でき、ひいてはROIを向上させ、柔軟で高度な解決策を提供する強力なブランドを構築できます。
 

さいごに

ここまで述べてきたことは、ターゲット層を定義するいくつかの実用的な手順と、それを行う必要がある理由でした。もしも、まだ一度もターゲット層を定義したこと、あるいはここまでに述べた一つでも実施したことがなければ、実施してみてください。それは良いスタートになります。 既に定義している場合は、更に新しい調査を実施し限定技が正しいか再検討することができます。
製品がどのような問題を解決するかを学び、自社の提供する解決策を必要とする人々を見つけて、それぞれの問題点やニーズに合わせたコンテンツを作成します。 結局、重要なのは自社とターゲット層との関係です。自社もしくは自社のサービスが、ターゲット層の求める価値を提供できることをターゲット層に示すことが出来れば、ターゲット層から求められる会社になることでしょう。

 

著者:Roman Daneghyan
「Renderforest」のCMO(最高マーケティング責任者)、ソーシャルメディア・コンテンツマーケティング・SEO専門家


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