アメリカのユタ州で2025年3月25日(火)~28日(金)の4日間にわたり開催された「Domopalooza2025」。現地に参加したUWメンバーが得たDomoの最新情報やトレンド、今後の展望について前編・後編に分けてレポートします。

Domopaloozaとは

Domopaloozaは、Domo社が主催する年次イベントです。このイベントでは、データ分析やビジネスインテリジェンス(BI)に関する最新のトレンドや技術が共有され、Domoの製品やサービスの新機能発表、業界リーダーや専門家による講演、実践的なワークショップ、ネットワーキングの機会などが提供されます。
 
現地では雪が積もっていましたが、日本と気温はほとんど変わりませんでした。ユタ州ならではの穏やかな雰囲気の中で、リラックスした時間を過ごすことができました。イベントの会場は前回と同様に「The Grand America Hotel」で行われ、華やかで見事な建物内で4日間にわたりまざまなプログラムが行われました。
 
イベント体験としては、事前に登録した基調講演や各セッションの情報がDomopalooza専用のアプリに反映され、アプリ内の会場マップやスケジュールを確認しながらスムーズに会場を移動することができました。基調講演では、エンターテインメント性の高い演出が印象的で、バックステージの様子やショーを取り入れた構成により、参加者の興味を惹きつける工夫がされていました。
 
夜にはWelcome Partyが開催され、バンドのStyxやラッパーのT-painといった豪華なアーティストの公演を楽しみながら、お酒を楽しむことができました。
 

AGENT CATALYSTの実装

本基調講演内では、最新のAIイノベーション「Agent Catalyst」が発表されました。このAIイノベーションは、Domoの安全なプラットフォーム内でビジネスプロセスを分析・実行できる独立したAIエージェントを作成することを可能にするものです。
 
このAIを利用するためには、あらかじめDomo内でAIを構築し、DomoのWorkflow処理機能を通じて実行することが可能になります。
 
AGENT CATALYSTの詳細はこちらhttps://www.domo.com/agentcatalyst
 
また、今後もAIのアップデートが多数予定されており、現時点では確定していないものの、さまざまなAI機能がDomoに搭載されつつあります。
 
その代表例の一つとして「AI Voice Chat」が挙げられます。この機能では、データ分析の結果をAIを通じて音声メッセージとして通知することが可能です。Domoアプリを開かずとも、スマートフォンのアラームのように通知を受け取ることができます。生成AIのみではなく、音声通知の機能の搭載など、Domoの機能が幅広く広がっています。
 

Domoユーザーの声の貴重性と日本ユーザーの重要性

Domopaloozaの基調講演では、日本語の同時通訳が提供されており、日本人参加者も安心して内容を理解できる環境が整えられていました。また、日本人向けに現地の開発者から「Agent Catalyst」の説明が行われ、昨年日本で開催された技術分科会で挙がった要望を受けたアップデート内容の共有も行われました。
 
このような取り組みから、日本法人からアメリカ本社への改修要望がスムーズに行われていること、そして日本法人によるきめ細やかなサポート体制の存在を、今回のDomopaloozaを通じて強く感じることができました。Domoは、日本のユーザー特有のニーズや課題に対しても真摯に耳を傾け、継続的な改善を行っている様子が印象的でした。
 
さらに、イベント期間中には「ジャパンレセプション」と呼ばれる日本人のみの交流会が開催され、DomoのCEOであるJosh James氏やテクノロジーの最高責任者であるDaren Thayne氏も参加。日本人との交流を大切にしている姿勢が印象的でした。
 
また、日本国内向けには毎月「Domo Buddys」と呼ばれる交流会が開催されており、実際の活用事例や運用ノウハウが共有されています。さらには、毎年10月頃には日本向けの「Domopalooza」も開催されており、Domoの最新情報や導入企業の活用事例に直接触れることができます。
 
各企業のDomo活用事例や業務へのインパクトを知る良い機会となりますので、「Domo Buddys」や「Domopalooza」にぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
 

細やかなDomoアップデート

Domopaloozaでは、Domoに関する数々の細やかなアップデートも紹介されました。たとえば、「App Studio」においては、AIを活用してデザインやコードを自動生成できる機能が追加されたほか、Microsoft Azure Marketplaceを通じたサードパーティアセットの利用も可能になるなど、AI領域に限らず幅広い機能強化が行われています。
 
中でも、Domoユーザーの間で特に注目を集めていたのが、「Magic ETL」の新機能です。以下は、Domo内で新たに加わった機能の一部です。

・カラムサーチ:カラムがどの時点のデータ加工まで繋がっているかを、検索バーを用いて確認可能。
・SQLタイル:SQLで記述したスクリプトをMagic ETLのタイル機能で活用可能。
・復元機能・アクション履歴機能:誤って削除したタイルの復元や、処理変更の履歴を遡ることが可能に。
・グリッドライン:Magic ETLのタイルが見やすくなる機能。
・スティッキー機能:メモ書きを残すことができる機能。複数のETLタイルを選択し、メモを残したり付箋を貼り付けることが可能。

Domoアップデートの詳細はこちらhttps://www.domo.com/product/new-features#/

Domoの導入を検討されている方はもちろん、すでにご利用中の方にも役立つ内容となっていますので、ぜひチェックしてみてください。
 

まとめ

Domopaloozaの基調講演では、NBAのスーパースターであるシャキール・オニール氏や、「CUES」というコミュニケーションにおけるポイントを整理した本の著者であるヴァネッサ・ヴァン・エドワーズ氏も登壇され、常に活気あふれる空間で基調講演を楽しむことができました。 また、日本人への手厚いサポートやDomo本社との架け橋となる日本法人のおかげで、スムーズに情報をインプットすることができ、非常に安心して滞在時間を過ごすことができました。
 
後編では、実際のDomoトレーニングの内容や今後のAIの展望、Domoツールの今後の展開についての感想をまとめた記事をご紹介いたします。ぜひご覧ください。

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