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  • 【シンガポール小売店舗視察ツアー支援】NRF APAC 2025開催中に実施し…

 
2025年6月3日〜5日、シンガポールのマリーナベイ・サンズで開催された「NRF 2025: Retail’s Big Show Asia Pacific(NRF APAC 2025)」は、アジア最大級の小売業界カンファレンスです。
 
ニューヨークで毎年開催されるNRFがシンガポールでも開催されるようになって2年目の今年は「Retail Unlimited」をテーマに開催されました。デジタル活用による顧客体験の変革、サステナブルな物流、ブランドのグローバル展開など、小売業の可能性を体現する多彩なセッションが行われました。
 
出展企業は300社以上、7-ElevenやGolden ABC、Wumartなどの事業責任者による講演等も行われました。アジア市場の最新トレンドに触れられる貴重な機会として、日本からも500名以上の企業関係者が参加していると言われています。
 

(マリーナベイサンズのNRF APAC 受付)

 
今回は、このタイミングに合わせ、アンダーワークスと現地法人Clickr社は、シンガポール小売店視察ツアーの現地ガイド・コーディネイトという形で支援を行いました。NRFのアドバイザリボードであるIBAカンパニーの射場氏やShopify Japan主催による2つのツアーで、日本からの参加者とともにシンガポールのリアルなリテール体験会をご支援しています。

シンガポール最大のショッピングモールIONでのリテール体験

視察初日は、NRF会場のマリーナベイ・サンズから参加者一同マイクロバスで出発。最初の目的地は、シンガポール最大級のショッピングモール「ION Orchard」。
 
まず注目したのは、建築の美しさ。シンガポールでは商業施設のファサード(外観)に対して、政府から一定のデザイン基準が課せられており、街全体が“見た目から魅せる”ことを大切にしているのが印象的です。
 
館内では、D2Cブランドとして成功した「Love, Bonito」等いくつかの店舗を視察。アジア人女性の体型に特化したファッションブランドのLove Bonitoは、オンラインからオフラインに進出したDTCの成功モデルとも言われ、シンガポールやマレーシアで働く女性の定番ブランドになっています。
 

(オーチャードのION)
(ION内のLOVE, BONITO)

 
続いて、東南アジア最大規模の「Nike Orchard Road」へ。店内でのカスタマイズ体験やスタジオとの連携、OMO的な接点設計は、視察テーマとも非常に相性が良く、興味深い学びの場となりました。
 
さらに、高級ブティックモール「Mandarin Gallery」に足を運び、ドン・キホーテが展開する「Don Don Donki Orchard Central」へ。現地での“日本食・日本ブランド”の扱われ方や価格感、店舗体験のローカライズ手法などを体感しました。
 

(Don Don Donkiの店舗(Orchard Central))

New Bahruで出会う、“シンガポールらしさ”と次世代ローカル

2日目は、Shopify Japan主催の視察ツアーで、話題の新商業施設「New Bahru」へ。この施設は、旧高校の校舎をリノベーションして誕生したライフスタイルモール。すべての出店ブランドがシンガポール発であり、欧米・日系ブランドが多数を占める他のモールとは一線を画しています。
 
たとえば、オーガニック寝具ブランド「Sojao」、観葉植物を扱う「Soilboy」、プリーツ加工体験ができる「MAKE O by GINLEE Studio」、レザー制作体験の「Crafune」など、“体験型”で“サステナブル”なブランドが多く、訪問者のライフスタイルへの関心に応える構成となっています。
 
日本人が多く居住するリバーバレー地区にも近く、今後ますます注目が集まりそうなスポットです。
 

(シンガポールローカルブランドのみで構成されたNew Bahru)
(New Bahl、校庭後が駐車場に)

日本企業の視察を通じて感じた、アジアのリテールのいま

今回の2日間の視察では、D2C、OMO、ブランドストーリー、そしてサステナビリティといった要素が、実際の店舗設計や体験にどう落とし込まれているのかを間近で見ることができました。
 
アンダーワークスでは、今後もClickr社とともに、アジア市場でのマーケティングやリテールの現場をつなぎ、日本企業にとっての学びや発見の場を提供していきたいと考えています。

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