カオスマップ制作中間報告
2025–26年版「マーケティングテクノロジーカオスマップ」の制作が佳境に入りつつあります。
今回はその制作過程の中間報告として、生成AIを活用したツール整理の試行や、PDFからWeb化へのPoC(概念実証)の進行状況をご紹介します。
第1回から読みたい方は下記をクリックください。
2,000超のテクノロジーからの取捨選択
2024–25年版では、実に2,000を超えるツール・サービスを掲載しました。2017年に制作した初年度バージョンでは、わずか250程度だったマーケティングテクノロジーカオスマップですが、年を追うごとに増えていき、今では2,000を超えるツールを掲載しています。過去8年間でマーケティングに活用されるテクノロジーが爆発的に増えてきたことを物語っていると思います。

一方で、当初は日本国内で認知度が高いマーケティングツールを中心の掲載から、海外の最先端ツールも盛り込む形となり、わかりにくさにもつながっているかもしれません。今年はカオスマップ元年に戻り「より現実的に日本企業に利用されているツール」に絞っていく方向性を考えています。
この「取捨選択」にはChatGPTにあらかじめ指示を加えたカスタムGPTを利用しています。昨年度のカオスマップ制作で利用したスプレッドシートを読み込ませたうえで、
・ブランド変更があったツール
・国内での事例がほとんどないツール
・マーケティングと直接の関係性が薄い領域
などを判定し、自動でフラグを立て、削除対象とするツールを選定しています。大量のデータを異なる視点で分析させると、精度に課題がありそうだったため、分類毎にまとめてAIに調査を依頼することで、精度を向上させています。
分類の見直し、シンプルな分類構造を検討中
ツールの数が多くなると、カテゴリ分類もどうしても階層化されていきます。
昨年のカオスマップでも、分類は複数階層になっており、各分類ごとの関連性を把握するのが難しくなってきています。そこで今年は、分類をもう一度見直し、可能であれば中分類レベルにとどめるなど、シンプルな分類構造を検討しています。
特に今年度版は、HTMLによるWeb公開を検討していることも分類見直しの契機になっています。PDFであれば一覧性が高いため、多少複雑な分類は見た目的にも良いと思いますが、Webとなると絞り込みができるようになるため、分類そのものがわかりやすいナビゲーションになっている必要があります。
分類見直しも、先程同様ChatGPTを利用します。こうした階層構造の見直しは論理的な作業になるためAIが向いている作業かもしれません。ツールの絞り込みが確定次第一気に進める予定です。
PoC中のHTML版カオスマップはManusでトライアル
今年のチャレンジのひとつが、カオスマップのWeb化です。
これまでは毎年、PDFのスライド形式にまとめて公開してきましたが、どうしても検索や並び替え、詳細リンクといった機能性が制限されていました。また、せっかく「デジタル」に関わる分野をまとめているわけですから、発信方法もできるだけデジタルにしていきたいという思いがあります。
PDFにまとめる作業は、とても大変な作業です。最初のうちは内制でPDFを作成していましたが、ツール数が増えたこともあり過去数年は外部委託することでPDFへのとりまとめを行ってきました。このPDFとりまとめ作業もAI化できるのでは、と考えていましたが、AIに依頼するならそもそもPDFではなくWebの方が親和性が高いはずです。そこで今回は、生成AI「Manus」を活用し、HTML形式でのマップ制作をPoCとして試みています。
・まずは約100の代表的テクノロジーを選定
・カテゴリごとに並べ替え・表示できる仕組み
・ファーストビューでなるべく多くのツールが見えるデザイン
・ロゴもManus経由で自動収集・配置
という形で、実証実験を行いました。実際にやってみて感じたのは、ManusでのWeb生成がかなり柔軟になってきているということです。
ロゴサイズの微調整や表示の最適化なども、細かく対応できるようになっており、デザイン面でも実用に耐えるものになってきているかもしれません。
ただし、大量のツールを表示する本番用のWebページとなると、生成コストと処理時間の面でまだ課題がありそうです。ツールのデータもデータベース化する必要も感じます。PoCでの知見をもとに、最適な実装方法を検討していきます。
今後の予定:DB化と本番版Web制作へ
このあとは、精査されたツール情報を元に、
1.最終掲載ツールの決定
2.カテゴリ構造の確定
3.JSON orマークダウン形式への整形
4.データベース化
5.Manusによる本番向けHTMLの構築
といったステップで進めていく予定です。
最終的には、単なるPDFの代替ではなく、「インタラクティブなツールリファレンス」としてのマップを目指していきます。ご期待ください。