「生成AIで生産性向上」はAI革命のほんのはじまり
本記事では、アンダーワークスがコンセプトに掲げている「AIネイティブ」について考えてみます。
私達は、今年度より重点戦略の1つに「AIネイティブ」を掲げています。この「AIネイティブ」がいわゆるよく言われる「AI活用」とどのように違うのかを整理してみたいと思います。
2025年9月現在、多くの企業でChatGPTやGeminiなどの生成AIを使った業務遂行はもはや当たり前でしょう。以前ならGoogleで検索を行い、メモやホワイトボードなどを使って整理していた調査や企画は、生成AIを使って瞬時にまとめるようになっています。
簡単に言えば、劇的な生産性の向上が実現できる、ということだと思います。
しかし、AIの発展は単なる「生産性の向上」以上の変革の到来かもしれません。
あるコンサルティングファームの調査によれば、AIは今後10年で世界のGDPを15%以上押し上げる(日本円にして3,000兆円)そうです。生成AIのインパクトはインターネットの発明以来の人類のイノベーションだという人も多くいます。
今年は「エージェンティックAI元年」と呼ばれ、AIエージェントが人間の業務をどんどん代行していくと言われています。
こうしたことを踏まえ私は、AIのインパクトは「生産性の向上」よりも、本質的には「新しいビジネスモデル」や「仕事の価値の再発見・再定義」が重要だと思います。
「AIで何ができるか」ではなく「私たちは何をすべきか」
AI活用を考える際「AIで何ができるか?」を起点に考えるケースが多いと思います。例えば、これまで人間がやってきた「議事録作成はAIにできるか?」「資料作成もAIに任せられるのか?」などです。
これは決して間違っていないと思います。しかし、AIのインパクトがより大きなものだとするならば、もう少し極端にAIが進化した世界観を想像し、「人間は何をすべきか」という視点に立ってみたいと思っています。
現在の御社の事業がすべてAIだけで完結する状態を想像してみてください。経営から企画・販売・サポート・バックオフィスまですべての業務がAIが自律的に行う企業‥
もちろん非現実的な世界感です。しかし、もしAIだけで回っている企業が存在した時、私達人間は完全に不要になるのでしょうか。決してそんなことはないと考える人が多いはずです。
では私達は、そのAIだけで完結する企業の中でどんな仕事をするのでしょうか。それこそが「AIネイティブ」における最も重要な命題です。すなわち、人間の価値の再発見・再定義だと思うのです。
AIを前提にして人間の存在価値を再発見する
企業活動は合理的なものだと思われがちです。投下した資本がある特定の期間内にどの程度の利益を生み出すか。これが最も重要です。
しかし、営業やマーケティングに携わっている方々はよく理解しているように、人間の購買行動には非合理性がたくさん存在します。「説明できないけど好きだから」「影響力のある人がいいと言ってたから」という理由でも購買行動を行います。
企業活動においてもそういった部分があるはずです。特に、アンダーワークスのようなプロフェッショナルサービス業では重要です。「誰のアドバイスだから納得するのか」「誰と一緒に実現したいのか」・・パーソナリティと言ってもいいのかもしれません。
今後あらゆる「何を」がAIによって代替されていくなかで「誰が」や「誰と」が人間に求められる。当たり前のように聞こえますが、ふと生成AI活用を考えたときに忘れられがちな観点だと考えます。
もちろん、具体的なネイティブAIへの取り組みにおいては、「あらゆるデータをAIがリアルタイムに学習している」「個人に依存しない客観的な分析や戦略の選択肢を提示するアルゴリズム」など、テクノロジーを前提とした取り組みが必要です。ただ、だからこそ「誰=人間がやる意義とは」を根底に意識しておくことが非常に大事だと思います。
すこし抽象的・情緒的な考え方かもしれませんが、アンダーワークスのAIネイティブの考え方には、「なぜ人が必要なのか」を起点にしつつ、逆に「人ではない何か」はすべからくAI化していくという発想を大事にしたいと考えています。