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2018年12月6日に虎ノ門ヒルズで「Inside sales Conference2018」が開催されました。今回がイベントの初開催でしたが、各講演も立ち見続出で、ブースも大混雑。国内イベントでは珍しいのですが、主催者のビズリーチ重野さんの挨拶に対して会場から大きな挨拶の声が上がるなど、冒頭からかなりの熱気でした。
 
デジタルマーケティング部門でも、よくマーケティング部門とセールス部門の連携が課題となります。今回も多分にもれず、そのマーケとセールス連携の課題について多くの話題になっていました。筆者が最近実感することですが、インサイドセールスをうまく活用している企業は、少しづつマーケティングとセールス部門の連携がうまくいっている印象があります。そこで本編はセミナーレポート前編として、「CRM/MA Top3社が語るインサイドセールスのグローバルスタンダードとは?」セッションのレポートをお送りします!
 
こちらのセッションは、Salesforce、Marketo、HubspotのMA/CRM競合3社のセッションに、シンフォニーマーケティングの庭山さんがファシリテーターということで、ずらっと後ろまで立ち見が出るほどの人気のセッションでした。

インサイドセールス部門の役割、管轄は各社バラバラ

まずは、各社のインサイドセールス部門がどこの部門が管理して、どんな役割を実施しているかについては、各社とも役割も管轄部門も違いました。
 
・Salesforce
インサイドセールス部門は経営企画部の管轄で、人材育成と最初のヒアリングを担当。フィールドセールス担当も必ずインサイドセールスから担当を抜擢。その後、フィールドセールスやカスタマーサクセスへ異動し活躍していく
 
・Marketo
インサイドセールス部門はマーケティング部門の管轄、MAでスコアリングし、ホットリードにコールするマーケティング活動のフィニッシュワークをインサイドセールスが担当、その後フィールドセールスに提案、クロージングは渡す 。この体制を採用した理由はMarketoのレベニューモデルにハマるため 
 
・Hubspot
インサイドセールス部門は営業部門の管轄。フィールドセールスはいないため、インサイドセールス=営業担当の役割
 
ただし、3社とも共通していたのは、マーケティング部門とインサイドセールス部門の連携が大事で、管轄部門がどこかは重要ではないこと、またマーケティング部門とインサイドセールス部門で同じ目標を追いかけることが重要とのことです。

コールドコールは実施と未実施で分かれる

「エンタープライズ向け営業だと、営業は訪問件数を求める傾向にあるため、スコアリングが高くなるまで営業が待てないということがある。その場合いわゆるコールドコールになると思うが、各社どのように判断しているか」という投げかけがファシリテーターの庭山さんよりありました。
 
・Salesforce
実施している。ただしコール先は、自社のPardotとEinsteinのAIを利用しスコアリングした企業を抽出。さらに抽出した企業にDMを送付し、そのフォローコールという形でアプローチ、通常DMなしで突然電話すると1%程度だが、20%程度までつながる率が上がる
 
・Marketo
実施している。どうしてもアタックしたい企業、オンライン、オフラインともに自社のアクティビティはないが、他社のMAを利用している場合といった、人ベースでの判断をスコアリングと別に実施
 
・Hubspot
未実施。ターゲットが中小企業なため、ターゲット先が無数にある。スコアリングしてホットリードになった先にコールしてクロージングまでインサイドセールスが営業担当として実施

インサイドセールス立ち上げ3つの重要ポイント

最後にインサイドセールスの立ち上げや運営についての質問がいくつかあり、各社の回答は、『インサイドセールスの立ち上げには以下のような3つのポイント』が重要とというものでした。 
 
・営業経験者(営業の活動やフローがわかっている)人間がインサイドセールスの立ち上げを実施する
 
・マーケティング部門と営業部門の連携は、それぞれの部門のマネージャーの間で話し合ってから進める
 
・マーケティング部門と営業部門の間で、マーケティング部門から営業部門へ引き継いだ案件の処理期間や件数などのSLA(サービスレベルアグリーメント)を定めておく
 
また、Marketoの小関さんから、庭山さんが講演の中で提示された「SiriusのDemand Waterfall」モデルを一度埋めてみると弱点が見つかり、強化するポイントが見つかるだろう」というアドバイスがなされ、セッションは終了しました。 本セッションではツールの活用はもちろん、「マーケティングとセールスの連携のルール化」、「責任の所在がしっかりしている」、「常に改善サイクルを回している」ことが印象的でした。さすがは大手MA/CRMの競合3社、聴講の方々も満足されたのではないでしょうか。 セミナーレポート後編では大企業のオリックス、NEC、NTT東日本の担当者が語ったセッションの模様をお送りします。


 

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