7月29日に、実に5年ぶりとなるアンダーワークス主催セミナー「AIが拓くWebサイト運用の新時代:未来予測と実践的活用術」を開催しました。本記事では、AIが顧客エンゲージメントとWebサイト運用にもたらす変革について、弊社の独自視点で掘り下げた内容を一部紹介します。
「顧客もAIになる」時代:新たな顧客体験の再設計が求められる
セミナーの第1部では、弊社代表取締役の田島が解説し、AIの進化により「顧客もAIになる」時代が到来する未来予測と共に、顧客体験やカスタマージャーニーを再考する必要があると強調しました。
AIの進化については、2022年12月のChatGPT 3.5公開を革命の起点とし、2023年にはGoogleのGemini登場、そしてテキストだけでなく画像や動画も生成できる「マルチモーダル化」が進んだと解説。さらに、現在はタスク完了までを自動で行う「AIエージェント」が注目されており、Manusや複数のAIモデルを組み合わせるGensparkなどの具体例が示されました。
併せてセミナー内では、エージェントAIのデモンストレーションが動画で紹介されました。Manusによるホテル予約やChatGPTによる航空券予約の自動化は、AIが人間の代わりにブラウザ操作を行い、予約プロセスを完了させる様子が示され、そのスピードと正確さについても触れられています。また、GensparkによるAI通話機能の紹介では、AIが流暢な日本語で電話営業を行い、質問にも適切に答える高い精度が紹介され、コールセンターのあり方や、AIが顧客側として企業に接触する未来についての考察が語られました。
田島は、企業がAIで業務を効率化するだけでなく、「相手がAIになった時にどう顧客体験を設計するか」という新たな課題に直面していると締めくくりました。

AI活用でデジマの業務はどう変わる?
第2部では、Webサイト運用・改善における具体的なAI活用術について、昨今のデジタルマーケティングで取り沙汰される3つのキーワード「GEO対策」「AIデータ分析」「業務効率化」の側面からいくつかのトピックを解説しました。これらはアンダーワークス社内における実証実験の内容も含めて紹介されています。
例えば、コンテンツマーケティングにおいては、Google AI Overviewによる「ゼロクリック検索」の加速に対応するため、従来のSEOに加え、AIに引用されるための「生成エンジン最適化(GEO)」が重要になると指摘。情報収集層向けにはAIによる質を担保した効率的なコンテンツ量産で網羅性を高め、検討・購入層向けには事例やレビューなどの情報提供に注力する戦略が有効であると述べました。
続いて、分析レポートのAI活用について言及。営業報告書作成の自動化について解説し、SalesforceなどのSaaSツールからデータを抽出し、Zapierなどの自動化ツールとAIを組み合わせることで、レポート作成業務を効率化できると説明しました。アクセスログ分析レポートも同様の仕組みで実現可能であることや、これにより意思決定プロセスの高速化、分析の柔軟性向上、そして人間の主観を排除した客観的なレポート作成が可能になると展望を語りました。
さらに、リード獲得の問い合わせ判定の自動化についても説明。B2B企業における問い合わせ管理の課題に対し、HubSpotのフォームで受信した問い合わせをZapierとAI(Gemini)が自動判別し、有効リードのみをSlackに通知する仕組みを導入していることを紹介しました。このシステムは非常に精度が高く、業務効率化と対応漏れのリスク軽減に大きく貢献していると述べました。
この他にも、Webサイトのプロトタイプをわずか1分で作成できるプロトタイピングのAI化、会議の音声データから記事を自動生成するコンテンツ制作のAI化、そして動画分析AIによるユーザビリティテストの効率化といった先進的なAI活用事例が紹介され、日々のWebサイト運用におけるAIの可能性が示されました。

まとめと今後の展望
本セミナーは、AIがWebサイト運用と顧客エンゲージメントに与える影響を多角的に捉え、その未来予測と実践的な活用術を具体的にご紹介する場となりました。AIは単なる効率化ツールに留まらず、顧客体験の向上、新たなビジネスチャンスの創出、そして企業の競争力強化に不可欠な存在となりつつあります。
アンダーワークスが提唱するAI活用術は、既存ツールとの連携や、AIと人間の協業を重視しており、企業が無理なくAIを導入し、その効果を最大限に引き出すための実践的なヒントをご提供しています。AIがもたらす変化の波に乗り遅れないよう、積極的にAIの導入と活用をご検討いただき、顧客との関係性を深化させていくことが、今後のビジネスにおいて重要となるでしょう。