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MarTech Summit Singapore参加レポート(前編) | 海外視察

MarTech Summit Singapore参加レポート(前編) | 海外視察

D
DMJ編集部

こんにちは、アンダーワークスのシュエンです。今回は2023年4月25日、26日の2日間に渡り、シンガポールで開催された The MarTech Summit Singapore の参加レポートの前編となります。前記事では、アンダーワークスが当イベントで行った基調講演の内容についてもレポートしていますので、まだ読まれていない方は、是非ご覧ください。

今回のMarTech Summit Singaporeでは、幅広い業界の事業会社、コンサルティング会社、ツールベンダーが集結し、多面的な角度からマーケティングテクノロジー(マーテック)に関する議論が交わされました。

各社のマネジメント層による講演やパネルディスカッション、それから複数回のネットワーキングセッションを通して、250人以上の参加者はより広い観点で自社のマーテック状況を見直すことができました。

その中で、多くの参加者がマーテック戦略を成功させるために欠かせないと掲げたのが、セールス部門とマーケティング部門間の連携でした。

マーケティングとセールスの協業が鍵を握る

マーケティングとセールスの連携はなぜ必要か

マーケティング部門の役割は、獲得したリードを育成し、購買意欲が高めた状態でセールスに繋げることです。セールス部門はそのリードを受けて、メールや電話でアプローチをかけます。最終的には、自社の製品やサービスを販売することを目標としています。

MarTech Summitの複数のセッション内で、リードのバトンタッチの瞬間だけではなく、リード獲得から受注までの全体の流れにおいて、両部門のコミュニケーションが重要というポイントが挙げられていました。

上記の図の通り、セールスのKPIはマーケティングの成果に依存しているし、マーケティングのROIはセールスの成績を基に算出されます。また、マーケティングが更に完全なPDCAサイクルを回し施策を改善するには、セールスチームからのリードに関するフィードバックも必要になります。

しかし、マーケティングとセールス間の連携が肝心だと理解しておきながら、スムーズな連携を実現すること難しいと話した登壇者も多かったです。

マーケティングとセールスが対立する理由

マーケティングとセールス間に壁がある理由としてよく挙げられていたのは、「お互いの立場及び仕事内容に対する理解の貧しさ」と「コミュニケーションの量の不足もしくは質の悪さ」でした。

<お互いの立場及び仕事内容に対する理解の貧しさ>

前提として、セールスの仕事をしたことがないマーケターが大多数で、逆も同様です。そのため、自分の部門の担当領域にしか興味がなく、相手の立ち位置や担当内容を正しく理解できていないことが多いです。

確かに、クライアント企業のセールスとマーケティング部門と会話する際に、よく以下のコメントを聞きました。

セールスに対してマーケティング部門は、「リードがまだホットのうちに早めにアプローチしてほしいのに営業担当の行動が遅い」や「営業部門は売り上げだけ追っていて、顧客の満足度に気にかけていない」などの意見があったり、セールス部門は逆に「マーケティングに引き渡されたリードの質が低く、行動しづらい」「現場を知らないのにアプローチの仕方について的外れは指示をされる」と考えたりします。

<コミュニケーションの量の不足もしくは質の悪さ>

コミュニケーションについては、MarTech Summitのセッションでは量と質の2つの観点からの意見がありました。

コミュニケーションの量に関しては、マーケティングとセールス部門が定期的に話し合う場を設けている企業は意外と少なく、会議以外のコミュニケーションチャネルが確立されていない企業も多いです。その結果、適度なタイミングでお互いに共有事項を連絡することができなくなります。

また、コミュニケーションの頻度を担保できていたとしても、コミュニケーションの質が悪いと意味がありません。

マーケティングとセールスにの対話の場では、直近の作業結果の共有だけではなく、それぞれの施策や顧客に関する情報共有や意見交換もあるとより意味のあるコミュニケーションになります。両部門が淡々と一方的な共有をし、後から認識の齟齬もしくは共有漏れがあったと気づく状況にならないように気をつける必要があります。

これらはマーケティングとセールスに限った話ではなく、相互コミュニケーションを必要としているチーム全般が直面しがちな問題というふうに感じました。

壁を乗り越えるための施策

MarTech Summitのセッションの中では、マーケティングとセールスの間の壁をどのようにすれば取り払えるかに関する議論も行われました。多くの登壇者の意見としては、まずは組織的変革を行い関係者のマインドセットを変えてから、テクノロジー面での改善を行うべきということでした。

<組織面での施策>

協業を促進するために最初にやるべきこととしては、部門間が連携するメリットを理解してもらい、お互いの役割や仕事内容に関する共通認識を持ってもらうことです。

部門が違うとは言え、最終的な目標である「受注を獲得し、会社の売り上げを向上させる」は共通しています。マーケティングとセールスの連携体制を強化することで、顧客からの信頼を向上させ機会損失を削減できることを再認識してもらうべきです。

また、お互いの立場に対する理解を深めるには、具体的に以下の方法がセッションの中で挙げられていました。

マーケティング→セールスへのコミュニケーション

・ホットリードに対し、いつまでにアプローチをしてほしいかを明確に設定し伝える

・アプローチ後、成約後、セールスがマーケティングに結果を報告する重要性を伝える(マーケティングが施策の改善をしたり、ROIを計算したりするために営業結果を確認する必要があるため)

-より厳しく施行する方法として、報告時のインセンティブ、もしくは報告がなかった時のペナルティの設定が考えられる

セールス→マーケティングへのコミュニケーション

・SQLの定義の認識を合わせる(必ず合意した条件を満たしているリードのみがセールスに引き渡されるようにする)

・リードの引き渡しともに、マーケティングから共有してほしい情報を定義する

最後に、リードとの最初のタッチポイントから受注までのプロセスの全体像について、両部門に共通認識を持ってもらうことが重要です。

相手の担当領域を踏まえて取り組むと、お互いの領域の重複や作業の抜け漏れも避けられます。何より、お互いの担当領域を理解することで、相手にどのような情報を共有すべきか、自分はどのようなアクションを取るべきかがより明確になると思いました。

<テクノロジー面での施策>

メンバーのマインドセットが改善されたら、さらに連携が捗るようにするためにテクノロジーを駆使することができます。

ツールを導入することで、コミュニケーションを自動化させる仕組みを作れます。例えば、営業担当者がCRMに商談実績や受注歴を登録する際に、APIで自動的に利用されているチャットツールに通知が送信されるようにすることが考えられます。自動連携を設定することで、即座に情報共有が可能になる上に共有漏れも防ぐことができます。

最後に

MarTech Summitの2日間のセッションに参加することで、マーケティングとセールスの協業がいかに企業に大きなメリットをもたらせるかを改めて気付かされました。

マーケティング施策の強化について考える際に、マーテックのスタックを充実させる方法について真っ先にに考えがちですが、まずは自社のマーケティングとセールスの連携について考えてみるのはいかがでしょうか。

(後編に続く)

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