- 全日本空輸株式会社
- 空運業

事例概要
全日本空輸株式会社(以下、ANA)は、国際線、国内線ともに国内最大規模の就航数を誇るエアライングループであり、世界中の国々に顧客を持つ企業として、グローバルのプライバシー保護法規則を遵守し、WEBサイト内で取り扱う個人情報データの適切な管理が求められます。そこで、グローバルの数多くのWebサイトで導入実績を誇るプライバシーデータのガバナンス・管理ソリューション「Ensighten」を導入し、タグの整理と管理・クッキー同意取得画面の用意・同意後のデータ管理の仕組みを実装しました。
課題
企業に迫られる、国際法令に対応するWebサイト運用
これまでWebサイト運用やWebマーケティングではユーザーの利用状況・識別情報の収集やターゲティングをするためにCookieという仕組みが多用されてきました。プライバシー保護に対する意識の高まりから、各国の法令でCookieなどのオンライン識別の仕組みは個人情報であると定義され、Cookie利用に対してユーザーの事前同意取得と同意に基づくデータ管理(コンセントマネジメント)が各国の法令により求められるようになりました。 クッキーはWebページに数多く埋め込まれているタグ(プログラムが書かれたコード)によって制御されており、ANAにおいても、法令に準拠したサイト運営実現のために、タグの整理と管理・同意取得画面の用意・同意後のデータ管理の仕組みを実装することが急務となっていました。また、ユーザーが同意する前のクッキー利用の停止(ゼロクッキーロード)や同意を拒否した顧客へのWebサイト閲覧継続といった課題もまとめて解決する必要がありました。
解決策
1Ensightenの選定
ツールの使いやすさがEnsighten導入の決め手
Ensightenは、お客様向けのポップアップ画面がカスタマイズしやすく、タグも事前整理不要で検知ベースで分類が可能。また、タグ分類後の管理も比較的容易、といったツールの使いやすさが導入の決め手に。
2タグ分類管理の実装
Javascriptタグ1行を埋め込むだけであらゆるタグを自動検出
Ensightenは、対象ページに指定のJavascriptタグ1行を埋め込むだけで、Webサイトで利用されているあらゆるタグを自動検出が可能。検出されたタグの整理分類をアンダーワークスの導入サポートチームが担い、タグの管理及びクッキー同意取得管理のしくみを提供。
3クッキー同意取得画面の実装
ポップアップ画面をカスタマイズ
クッキー利用の同意取得画面は、日々何万人ものお客様に利用されるANAのWebサイト上に表示されることになるため、見た目で邪魔にならないようデザイン面の配慮やお客様側の操作性も考慮しつつ要件定義を行い、画面のカスタマイズを実施。
4導入サポート
拠点を生かしたスムーズな対応
アンダーワークスの東京スタッフの導入支援チームと、Ensightenのプロダクト開発とやりとりをするパリのスタッフが連携し、時差の問題を極力抑えたスムーズな対応を実現。トラブル発生時も柔軟なサポートとリカバリーに向けた具体的な提案を行う。
成果
整理作業が不要でスピード導入可能。UIの自由度が高い。
Ensightenはユーザー向けの画面がカスタマイズしやすく、タグについて事前の整理作業が不要で、検知ベースでCookie利用の同意に対する分類ができる。そして分類した後の管理もしやすい。この3点が選定のポイントとなりました。とくに検知ベースで分類作業ができるという点が決め手となりました。タグは様々な部署が様々なページに設置しているので、短い期間内での整理を行いながらの分類は難しく、タグを検知しながら管理するという形が評価されました。 Ensightenの導入決定から実装完了まで約3ヶ月半という短期間で実装することができました。2020年3月末にEnsightenをローンチしましたが、現在まで安定的に稼働しており、GDPRをはじめとするグローバルの各法規制で求められるCookie取得の同意管理を実現できています。また、2020年10月時点で12ヵ国をカバーしており、Cookieデータ利用の同意画面は8言語に対応しています。
- 3ヶ月半の導入期間
- 12カ国サイト
- 8言語対応