Eloqua導入前に知っておくべき10のポイント(前編)、Eloqua導入前に知っておくべき10のポイント(中編)に続き、Eloqua導入ポイントの完結編は「Eloquaの仕様や制限事項の把握」「価格体系とオプション費用」「導入の期間」をあげてみたい
 
目次:
 
8. 仕様や制限事項も把握しておこう
9. 価格体系とオプション
10. 導入の期間

8. 細かい仕様・制限事項も把握しておこう

Eloquaはマーケティングオートメーションツールの中でも最も柔軟でスケーラブルなツールだ。したがって、他のツールに比べ制限事項は少ないかもしれない。
 
それでも、既存のEメール配信ツールやCRM、保有しているデータなどを事前に把握して移行や連携が適切に行えるのかを確認しておきたい。
 
例えば、Eメールのデジタル署名に関して、EloquaはDKIMをサポートしているが、逆にS/MIMEはサポートしていない
 
また、標準装備されているCRMとのAPI連携ではSalesforce、Microsoft Dynamics、Oracle Salescloudに対応している。(ただし、これらの製品だったとしても、オンプレ環境で運用している場合は別だ)
 
他にも、Eloquaのアカウントオブジェクトは100万アカウントまで、カスタムオブジェクトは2500万レコードまで、コンタクトのレコードに格納できる最大文字数は100文字まで、など細かいことではあるが、実際に導入が始まってから判明するとやっかいな場合もある。
 
こうした詳細な仕様も熟知している導入ベンダを選択することも重要だろう。

9. Eloquaの価格体系とオプション費用

Eloquaの価格体系に関しては、まずライセンスが3種類あることを理解しておきたい。
 
Eloquaのライセンスにはベーシック、スタンダード、エンタープライズの3種類がある。ベーシック(月額20万円〜)はスコアリングが1種類、ユーザー数が10以内などの制限があり、スタンダード(月額40万円〜)は最も多く使われている標準的なライセンス、エンタープライズは、複数インスタンスでの利用が必要なときに購入するライセンスだ。
 
価格は基本的にEメールの量によって増加する従量課金となっているが、データの暗号化やSSL、サンドボックス(ステージング環境)には別途オプション費用が必要だ。

10. 導入期間

Eloquaの初期導入の期間は概ね1ヶ月から6ヶ月くらいが多い。
 
期間が大きく異なるのは、「IPワーミングの有無」「データクレンジングの有無」「ランディングページやフォームの数」などによって必要な作業が異なるからだ。
 
(いずれにしても、契約から自社の環境が整うまでの期間(プロビジョニング期間)は2週間は見ておくべきなので、2週間以内での導入完了は難しい。IPワーミングに関しては、Eloqua導入前に知っておくべき10のポイント(中編)をご覧いただきたい)
 
CRMとの連携を含めると、上記とは別に多くの期間を見ておくべきだ。設定そのものよりも「どちらのデータを“正”とするか」「どのデータを連携するのか」などの設計に時間を要する。また、CRM側とEloqua両方が連携した状態での「統合テスト」に時間がかかるというのもある。
 
以上、Eloquaの導入前に知っておくべきことを3回にわたり解説してきた。もし詳しい話を聞きたいという方がいらっしゃれば、是非弊社で行っている無料セミナーに参加していただければ、理解が深まるだろう。

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