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  • マーケターはどのようにして顧客に最適な経験を提供すべきか

 
今回は2017年4月25日-27日にラスベガスのマンダレイベイで開催されている2017年のOracleイベント「Modern Customer Experience」に参加しています。イベント初日の模様をレポートしたいと思います。
 
Modern Customer Experienceは、マーケティング、セールス、サービス、コマースの4部門で構成されています。これらをCloudでサービス提供するOracleならではの規模で、会場は熱気に包まれていました。初日は3,600名(70%以上が初参加)が参加し、会場を埋め尽くしていました。

 

早朝から集まったイベント参加者。会場内外が人で溢れかえる。

Oracleのイベントでも目立つテーマはABMでした。また、もうひとつ目立つテーマは、今回のイベントのテーマでもあるCXやJourneyをいかに改善するか、といった内容でした。マーケティングと営業のAlignmentという、内側に目を向けたMarketoとは対照的なのが印象に残りましたが、「顧客の体験」が大事という考え方は両社に共通しており、今の時代のビジネスを象徴しているかのようでした。

キーノート

オープニングはOracle Marketing CloudのジェネラルマネージャであるLaura Ipsenが務めました。
彼女は、今回のテーマにもなっているCustomer Experienceについて触れ、「顧客が自らの体験にもとづいて意思決定する時代に突入した」と述べました。その上で、「勝者と敗者の違いは、ベストな顧客サービスを提供できたかどうかだ」と締めくくりました。
 
続いて、CEOのMark Hurdが講演しました。彼はローラの話を引き継いで、「データの活用が顧客にベストな体験を提供することに貢献する。我々はクラウドを用いて革新的な顧客アプローチを可能にする」と述べ、私達と新しい時代のビジネスを切り開くことを宣言しました。
 
最後に、南極・北極を踏破し、南極の保全活動に取り組む、作家のRobert Swanが登壇しました。
彼は「夢と強い意志があれば、どんな困難なことでも実現することが可能だ。そして、強い意志をもった人間がリーダーとして牽引すべきだ」と述べ、自身の過酷なチャレンジの体験と、現在の地球環境問題への取り組みを話しました。
(※とてもインパクトのある講演でしたが、本編とは関係がないので割愛します)

Markie Awards

今回で11回めを迎えるMarkie Awardsは、今年も昨年以上の盛り上がりでした。ボクシングの会場で、観客のように「見物」していた昨年と違い、ディナー会場にて「招待客」として「参加」しているかのような経験をしました。
今年はABM部門など17部門の表彰が行われ、大いに盛り上がっていました。
 

マーキーアワードの会場の様子。フレンチを楽しみながらアワードに参加することができる。
 

Account-Based Marketing部門では、例年覇者のDellや日本企業のNECをおさえてCovance Incが受賞しました。また、Best International Campaign部門では、日本でも導入が拡大しているTableau Softwareが受賞するなど、熱戦を繰り広げていました。また、米国企業の受賞が多い中、アフリカからはケニア航空が、南米からはBibiが受賞するなど、国際的な広がりを見せていました。Oracle Cloudユーザーの日本企業も、来年の初受賞を目指していただければと思います。

個別セッション

朝から個別のセッションも各会場で行われました。初日はベーシックな内容が多かった印象です。「まず、データをクレンジングしましょう。データのクレンジングは半年に1回程度がいいと思います」といった根本的な内容から話していました。しかしながら、会場は満席、参加者からはひっきりなしに質問が飛ぶなど、初日から大いに盛り上がり、参加者のキャッチアップの場となっていました。(筆者の参加したセッションの情報に基づきます)
参加者の質問やセッションの内容から考えると、やはり海外でもマーケティングオートメーションの導入時には、データクレンジングの問題が最初に出てくるようです。この辺は日本企業と同じ状況のようです。
 
2日目以降はさらにテクニカルな内容のセッションが多くなるので、学びの機会が多いイベントになると期待できます。