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先日開催された「Sitecore Digital Marketing Summit 2017 – Digital Destiny Tokyo-」にて、弊社代表田島が「マーケティングテクノロジーカオスマップから紐解くCMSと一緒に考えるべきツールとは」と題して講演しました。
 
複雑化するデジタルマーケティングの世界において、いかに自社にとって最適なツールを選択するのかという問題に、マーケターの皆様は日々お悩みと思います。今回はそのお悩みの解消の一助となるように、「CMSの導入や刷新にあたっての取り巻く現状」の解説が行われました。

マーケティングテクノロジーツールの増加

まず冒頭、現在のマーケティングテクノロジーの概況を見るため、Martechの「Marketing Technology Landscape」が紹介されました。現在世界で使われているマーケティングツールをすべてプロットしたこのマップですが、2011年に初めて作成された時点は約100だったツール数が、現在では5,000以上に急増しています(CMSだけで200以上)。このほかGartner社の「Gartner Digital Transit Map」も知られています。いずれのマップからも、マーケティングテクノロジーの分野がカオス化している様子は一目瞭然です。
 
日本企業の実務者向けには、弊社作成の日本版のカオスマップ(日本国内利用を想定した272ツール)が使いやすいと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
 
マーケティングテクノロジーカオスマップ JAPAN 2017
https://www.underworks.co.jp/download/wp-chaosmap-2017/

CMS導入・刷新 現場の悩み

マーケティングテクノロジーツールの急増に伴い、その選択は難しくなってきています。以前は第三者機関の指標を参考に検討されることが主流でしたが、近年海外では、口コミサイトが登場し、企業のツール担当者の実名による評価を見ることができるようになるなど、検討方法に変化が見られます。
 
「CMS選定現場のリアルな悩みは、機能比較だけでCMSを選んでよいのかという点にある」と講演でも指摘がありました。実際の導入には、ROIの試算や現状の運用プロセスの課題など幅広い検証が必要になり、第三者機関の指標や口コミだけでは、自社にとって有益なツールの選択をするのは難しいのが実情です。

マーケティングテクノロジーの全体最適化

また、CMS以外のツールも含め全般的に、担当部署ごとに求めるマーケティングテクノロジーツールを個別に検討することはあっても、「企業全体としてどのようにマーケティングテクノロジーを構成していくのか」という視点で検討している企業はまだそれほど多くない、ということも指摘がありました。
 
この点について、先進事例として紹介されたCisco Systemsの「マーケティングテクノロジースタック(Digital  Engagement Tech Stack)」は興味深い取組みと言えます。同社はCMTO(Chief Marketing Technology Officer)を設置し、CMTOのもとで、社内で導入しているマーケティングテクノロジーツールの全体像を可視化して統合管理を行っているそうです。
 
実際に取り組めていなくとも、全社的な取り組みを目指したいと感じている企業が増えています。多岐にわたるマーケティングテクノロジーをどのように組み合わせていくのかという点に、多くの企業が関心を持ち始めている証左と言えそうです。

BtoBマーケティングにおいて検討すべき領域は、ABM

一方、BtoBマーケティングにおいては、ABM(Account Based Marketing)が、外せない領域になってきています。人ベースではなく、企業ベースでのマーケティング活動で、従前よりも高い効果が期待できるソリューションが登場しています。
 
例えば、IPアドレスを活用して自社Webサイトへのアクセスした人を把握することができれば、メールアドレス等の獲得なしに、顧客企業の従業員の挙動を把握することが可能です。顧客企業にまつわる人のデータを収集することで顧客企業の潜在的な興味を分析し、精度の高いマーケティング活動につなげることができるようになります。
 
但し、ABMと一言で言っても定義が異なる場合がありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。
 
アカウントベースドマーケティング(ABM )を理解する3つの視点
https://www.underworks.co.jp/dmj/2016/09/05/abm/

また、人の行動を追うときには、法規制に反する事態にならないよう、「個人情報」を絡めて検討しておくことが必要です。

CMSも含めた企業としての全体最適化

今回は、マーケティング活動の成果をより高めるために、CMSの刷新、検討における現状についての講演でした。目的に応じて、最適な個別のCMSツールを選択することはこれまで通り重要です。しかし今後は個別CMSツールの選択だけでなく、CMSツールも含めた様々なマーケティングテクノロジーツールをどのように組み合わせて、マーケティングテクノロジーの効果を高めるか、といった全体最適化の視点が不可欠になると言う点は押さえておくべきポイントです。
 
自社内でバラバラにツールが導入された結果、当初期待していたほどの効果が出ない、あるいはせっかく集めたデータが活かしきれない、というケースもよく聞くところです。今回の講演により、CMS選択だけという狭い世界にとどまらず、より広い視野で皆様の会社のマーケティングテクノロジーを見直すきっかけになればと幸いです。

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