- 某通信事業者
- 情報・通信業
事例概要
BtoB企業のアウトバウンドコールにおける確度向上のため、自社データと外部データを組み合わせ、効果的な架電対象顧客を抽出しました。担当者の感覚に頼っていた架電優先順位付けをデータドリブンに変革し、インサイドセールスからの案件創出を増加させました。
課題
中堅中小企業向けのインサイドセールスにおける案件獲得の課題
某情報・通信企業では、数多くの 中堅中小企業に対し、営業担当を十分にアサインできていませんでした。そのため、コンタクトセンターからのアウトバウンドコール(インサイドセールス)で案件獲得を目指していましたが、対面営業ではない環境下では、闇雲に架電回数を増やしても案件獲得には繋がらないという課題を抱えていました。さらに、各インサイドセールス担当者に架電タイミングを任せきりにしていたため、営業担当者のスキルによって案件獲得率に大きな差が生じていました。
解決策
1Account Based Analyticsの導入
自社Webサイトへの匿名訪問者データを企業名に変換
インサイドセールスにABM(アカウント・ベースド・マーケティング)の概念を導入し、これまで自社Webサイトに訪問してきた匿名ユーザーを企業名に変換しました。導入したアンダーワークスの「Account Based Analytics」は、Webサイトへの訪問者データから固定IPアドレスをキーに法人名に変換する機能を備えています。匿名訪問者を企業名に変換することで、ターゲット企業であるかを判別し、トラッキングデータと紐づけることでホットリードを見極め、優先順位を付けることが可能になりました。
2SelectDMPの導入
インテントデータの活用
企業の興味関心を把握できるインテントデータ活用のため、インティメート・マージャー社の「SelectDMP」を導入しました。このサービスは、任意のテーマを設定し、そのテーマに関心のある企業名を抽出することができます。クライアント企業では自社の商材に関連するテーマを設定し、そのテーマに関連するWebページを閲覧しているユーザーのデータを企業単位で取得しました。
成果
導入後の案件化率 20%増加
自社Webサイトへの訪問企業と、外部Webサイトで特定テーマに関心を持っている企業リストをマッチングさせることで、インサイドセールス担当者は優先順位を付けて架電すべき企業を選定できるようになりました。単にホットリードというだけでなく、特定のテーマに関心を持っていることが明確になるため、架電時の話題について事前に仮説を立てることも可能になりました。その結果、架電後の案件化率は最大で20%近く増加し、劇的に向上しました。さらに、架電からフィールドセールスへの引き継ぎまでの時間も大幅に短縮され、より早い受注が見込めるようになりました。
- 20%の案件化率増加