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  • 増え続ける「CxO」。その増加の背景およびビジネスに与える影響とは

 
CEO(Chief Executive Officer)など、日本企業でも一般的になった感があるCで始まる経営幹部の役職名(以下「CxO」と記載。)ですが、昨今、デジタルトランスフォーメーションの進化とともに、その種類が増えています。
 
そこで今回は増え続けるCxOとその背景や影響について、MARTECH TODAYのコラム(以下「本コラム」と記載。)を基に解説します。

もはやなぞなぞ CxOいろいろ

ところで、皆さんはCxOと言われて、どんな役職を想像されますか?
ここに本コラムが紹介していたCxOを並べてみました。

1)CAAO
2)CAO
3)CAO
4)CBO
5)CBO
6)CCO
7)CDO
8)CDO
9)CEO
10)CEO
11)CGO
12)CHRO
13)CIE
14)CIO
15)CISO
16)CITO
17)CKO
18)CLO
19)CMTO
20)CPO
21)CPO
22)CRO
23)CRO
24)CSO
25)CSO
26)CSO
27)CXO
 
どれくらいご存知でしたか?
もはや頭文字だけではなぞなぞですよね。気になる正式名称は、記事の最後で確認してみてください。

CxO増加の背景にはデジタルトランスフォーメーションに対する企業の強い関心がある

deloitte-fast500-2017

さて、このようなCxOの増加には、デジタルトランスフォーメーションに対する企業の強い関心が背景にあります。

ガートナーが行った「Gartner’s 2017 CEO survey」の調査によれば、前年比で最も上昇した経営における最優先事項は「IT関連」で、競争力を強化するためにデジタルトランスフォーメーションを社内のリソースで推進したいと考える傾向が強くなっている(「ITの再内製化(”reinternalization of IT”)」)ということです。

またCEOによるデジタル経営への理解は進んでおり、「多くの経営者はデジタル技術を活用した革新的なビジネスアイディア(デジタル関連製品やサービスの革新、IoT、また、デジタルプラットフォームやエコシステム)」に関心を寄せていると、同社はコメントしています。

CxOはなぜ増えるのか

多くの企業が進めるデジタルトランスフォーメーションですが、これらの活動を率いる責任者として、「伝統的な」CxO(CEOやCOO、CIO、CMO)では十分にリーダーシップを発揮できないと認識されてきた結果、多くの新しいCxOが誕生している、つまりCxOの増加は、「ビジネスリーダーのプロフェッショナリズムと専門性の拡大」が要因だと、本コラムは指摘しています。

また、企業側の要因とは別に、CxOに就くようなエグゼクティブが、新しいポジションを得る際に、次の転職を見据え、自身のブランド価値をあげるためにCxOのタイトルを企業に要求することも一因のようです。

「非伝統的な」CxOがもたらすビジネスへの影響

ところで、役職名こそ目新しいCxOであっても、従来あったポジションと役割が変わらない、あるいは責任範囲が少し広がったくらい、ということもよくあるようです。CxOはそれまでなかった新しい役割を与える目的のほかに、それまで曖昧だった役割と責任の範囲を、その呼び名によって明確にする、という理由で採用される側面もあるのです。

さらにCxOは部門間での協働など、社内で新しい活動を促す可能性もあります。マーケティング活動を成功させるために、CMOがCHRO (Chief Human Resources Officer) やCLO (Chief Learning Officer)と協働し、社内人材の教育に関わる、というような例です。

マーケティング活動に人事部門が関わることは珍しいことですが、CxOは比較的新しいポジションであり、かつ経営幹部同士でお互いの役割やミッションが分かりやすいので、既存のやり方にとらわれず新しい動きを起こしやすのかもしれません。

CxOの存在が日本企業に変化をもたらす

今回は、増え続けるCxOの背景と影響について解説しました。 日本でもCDO(Chief Digital Officer)職を導入する企業が増えているという情報があります。日本企業にとってもデジタルトランスフォーメーションによる経営改革やイノベーションの創発は最も重要な経営課題であることは間違いなく、CDO以外にもCxO職を採用する企業も増えていくことが予想されます。

今後、日本企業のデジタルトランスフォーメーションの進化や、どの様なCxOが登場するのかに関心をもつことはもちろん、責任の所在が曖昧になりがちだと指摘される日本企業の経営にCxO職がどのように活かされるか、という点にも注目していきたいところです。

最後に、なぞなぞの答えはこちらです。

1)CAAO:Chief Applications Architect Officer
2)CAO :Chief Analytics Officer
3)CAO:Chief Automation Officer
4)CBO:Chief Behavioral Officer
5)CBO:Chief Brand Officer
6)CCO:Chief Customer Officer
7)CDO:Chief Data Officer
8)CDO:Chief Digital Officer
9)CEO:Chief E-commerce Officer
10)CEO:Chief Ecosystems Officer
11)CGO:Chief Growth Officer
12)CHRO:Chief Human Resources Officer
13)CIE:Chief Internet Evangelist
14)CIO:Chief Innovation Officer
15)CISO:Chief Information SecurityOfficer
16)CITO:Chief Information Technology Officer
17)CKO: Chief Knowledge Officer
18)CLO:Chief Learning Officer
19)CMTO:Chief Marketing Technology Officer
20)CPO:Chief Product Officer
21)CPO:Chief Privacy Officer
22)CRO:Chief Risk Officer
23)CRO:Chief Revenue Officer
24)CSO:Chief Security Officer
25)CSO:Chief Strategy Officer
26)CSO:Chief Sustainability Officer
27)CXO:Chief Experience Officer (CUEO :Chief User Experience Officerという言い方も)

もし上記以外の他にもCxO職をご存知の方がいらしたらぜひ情報を教えていただけると嬉しいです。

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