- 某通信事業者
- 情報・通信業
事例概要
顧客とのデジタル接点の重要性が増す現代において、企業は顧客データの活用とデジタルマーケティングへの取り組みをどのように加速させるべきか、課題に直面しています。本事例では、目の前の課題解決だけでなく、業界トレンドや先進的なテクノロジーへの知見をベースに、数年後のあるべき姿を描き、優先順位を明確化し、具体的なロードマップを策定することで、成果重視の戦略立案を支援しました。

課題
分断された顧客データとマーケティング施策による非効率性
クライアント企業では、大量の顧客データが様々なシステムに散在し、各チームがそれぞれ独自にマーケティング施策に取り組んでいました。そのため、チェックすべきKPIも不明瞭で、全社としてマーケティングをどのように推進するかが大きな課題となっていました。
理想的な組織体制の模索
組織ごとに異なるチャネルで施策を実施していたため、カスタマージャーニーが分断され、成果が見えづらい状況でした。組織体制が大きな弊害になっていることは認識されていましたが、デジタルマーケティングに適した組織体制をどのように構築すべきか、検討がつかない状態でした。
解決策
1海外視察による未来洞察
未来を肌で感じる体験
アンダーワークスは、ステークホルダーの方々の目指す方向性を一致させるため、海外のカンファレンスやベンダー視察を提案しました。米国のデジタルに関するカンファレンスへの参加や、日本未進出の先進的なマーケティングテクノロジー企業への訪問・ディスカッションを通じて、数年後の未来を体感するワークショップを現地で実施しました。欧米企業の取り組みを参考に、あるべき姿への示唆を得ることができました。
2戦略立案
スモールスタートと中長期戦略:成果を生み出す戦略
あるべき姿をそのまま実現しようとすると、実行へのハードルが高くなり、成果が出るまでに時間がかかってしまいます。しかし、目先の課題解決だけに注力しても、真の変革は実現しません。そこで、数年後のあるべき姿と、四半期・半期ベースで成果につながるQuickWinの両方を戦略の柱としました。スモールスタートと大きな変革を見据えた、バランスの取れた戦略を立案しました。
成果
トップマネジメントから現場まで一体となった、成果重視のデジタルマーケティング戦略
AI、IoT、サードパーティデータ、GDPR、組織体制など、今後のデジタルマーケティングを大きく左右するテーマについて、あるべき姿を描き、トップマネジメント層にも大きな方向性を理解していただける戦略を立案しました。同時に、直近の四半期・半期で改善すべきKPIを設定し、すぐに着手できるデジタルマーケティング施策を組み込むことで、現場を巻き込み、小さな変革からスタートできる体制を構築しました。特に、これまでバラバラに動いていた異なる組織・チームが、1つの戦略の下に日々の施策を推進できるようになったことが大きな成果です。トップマネジメントの承認を得た戦略を基盤とすることで、全社的な連携が強化されました。