2017年3月23日に「アンダーワークス主催セミナー Webガバナンス3.0〜企業のビジネス成長を加速させる最新のWebガバナンス戦略〜 」を開催しました。本セミナーはマーケティングテクノロジーの現状とWebガバナンス3.0との2部構成でお送りしました。今回は当日の様子をレポートしたいと思います。
第1部:マーケティングテクノロジーの現状
「2017年には、マーケティング部門のテクノロジー投資が、IT部門のそれを上回るだろう」という、2012年ガートナーの予想を、現状の数字から検証してみました。マーケティングテクノロジーの進化と浸透状況を数字から紐解くと、2017年では、先の予想が現実になりつつあることがわかりました。
今後、マーケティング部門が多額のテクノロジー投資予算を獲得すると思われますが、マーケティングのシステム/ツールは、IT部門が担っていたような大規模なものでないため、これまでIT部門が管理していた大型のシステム/ツールのガバナンスから漏れてしまう可能性が高いです。マーケティングテクノロジーの導入を考える際には、Webガバナンスへのアプローチも必要でしょう。
「マーケティングテクノロジー」をもっと詳しく知りたい!と思われる方は是非、本デジタルマーケティングジャーナル(DMJ)の記事をご参照ください。(本ページの下部のリンクをご参照ください)
第2部:Webガバナンス3.0
Webガバナンスも遂に3.0に。随分メジャーバージョンが進んでいるのが印象的です。Webガバナンス3.0と言われても、2.0どころか1.0もわからないよ!という方はDMJでの詳しい記事を合わせて御覧ください。
<過去記事のリンク>
まずは、Webガバナンスに関する弊社知見から、「次々と公開しては放置されるキャンペーンサイトはありませんか?」や「放置して悪用されたドメインはありませんか?」など、企業サイトガバナンス課題の「あるある」が何個も提示されました。事後アンケートの回答を拝見すると、参加者の方もお心あたりがあようです。
Webガバナンスの必要性を高める要因として、ビジネス環境を取り巻く「テクノロジーの急速な発展」「顧客接点のオムニチャネル化」「必要なデジタルアセットの増加」という3つの要素を読み解きました。日進月歩の変化にあてられて、Webガバナンスの進化も必然です。
Webガバナンス1.0が「見た目の統一」、2.0が「運用の効率化」を中心にした施策ですが、3.0の世界では、自社と顧客の間を「段階」「用途」ごとに繋ぐシステム/ツール群がフロントエンドのマーケティングや営業活動に深く関わります。「デジタルエコシステム」化したシステム/ツール群をマクロ(鳥の目)とマイクロ(虫の目)で捉えて統合管理・最適化・活用していくことが重要になりそうです。
ビジネス環境、テクノロジー、顧客行動や自社のマーケティング施策とそのプラットフォームを含む内外の要素が複雑に影響しあうWebガバナンス3.0の世界では、主観的な計画に基づくPDCAアプローチで対応することに限界が出てきました。
不確実な状況に柔軟かつ機動的に対応する新しい改善アプローチとして、客観的な状況観察に基づくOODAアプローチをご紹介しました。このアプローチでは、常に変化する状況を観察・把握して定めた方向性からアクションを導き出し、優先順位に基いて速やかに実行するサイクルを高速回転させます。
Webガバナンス1.0、2.0は、見た目の統一や運用効率化によるコストダウンという「守りの」要素が主でしたが、3.0では、マーケティングテクノロジーの活用やデジタルエコシステムの最適化といった「攻め」の要素を取り入れていかにデジタルマーケティング施策を売上貢献に繋げるのかが重要になりそうです。
Webガバナンスも随分進化が進んでいるのが印象的でしたが、既にWebガバナンス4.0の足音も聞こえてきています。インターネットの利用人口が1億人を超え、ユーザーがモバイルデバイスによって常時Webと繋がっている現代においてデジタルチャネル、マーケティングテクノロジーとそれらを統括するWebガバナンスはビジネスの成長に必要不可欠になっています。
セミナーでは、参加者に課題意識を投げかけるとともに、次世代のWebガバナンス3.0を目指していく啓発を行いましたが、「色々なことが進化していて中々キャッチアップするのも難しい」「まずは売り上げと言うの考えではなおざりにされがち」「どこから手を付けていいかわからない」というお悩みも多く聞かれました。
Webガバナンス3.0セミナーは今後も追加開催を予定しております。今回参加できなかった方も是非次回はご参加ください!
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