• HOME
  • メディアDMJ
  • OSSエコシステムの発展を目指した高速CMS環境を提供する、プライム・…

 
テクノロジーの進化とユーザーニーズの変化に応じ、挑戦するCMSベンダーの姿を追う連載企画「CMSの進化を目指すベンダーの挑戦」。プライム・ストラテジー株式会社の相原氏にプロダクト「KUSANAGI」の魅力を聞いた前編に引き続き、後編の本記事では、「KUSANAGI」及びその他プロダクトやサービスの今後の展望について聞きます。

(話:プライム・ストラテジー株式会社 取締役 / 企画開発部管掌 相原 知栄子氏)

ワンストップの運用保守を実現するKUSANAGIマネージドサービス

――まず、KUSAGNAGIマネージドサービスについて詳しく教えてください。

KUSAGNAGIマネージドサービスの最大の特徴は、アプリケーションからミドルウェア、サーバー・ネットワークまで一貫して保守できることです。扱うCMSはWordPressが中心ではありますが、他CMSもベンダーと協力しながら運用保守を担うことができます。

また、本マネージドサービスは料金体系にも特色があります。クラウド料金込で月額定額制を採用しており、アクセス数の波を気にせず年間の予算が組みやすいというメリットがあります。
 

具体的な対応としては、障害発生時の対応やメンテナンス、セキュリティ監視など、サーバーやアプリケーションに関するあらゆる相談の窓口をさせていただくのがメインです。プライム・ストラテジーとしての対応範囲は主に開発以降のフローが中心となりますが、例えばWebサイトのリニューアルに紐づくデザインや、運用面でのデジタル・マーケティング施策についてなど、他領域の相談についてもパートナー企業と連携しながら対応させていただくことが可能です。

また、お客様に対しては主担当者と副担当がつく形でサポートさせていただき、社内でもチケットをもとに対応に不備がないか確認するシステムが動いています。したがって、緊急時を含め難しい対応が発生する場合も、安心してご相談いただける体制を整えている、とお伝えしたいです。

――KUSAGNAGIマネージドサービスの利用者は国内に限られていますか?

特に限定はしておりません。海外に支社や事業所を持つ国内企業のお客様にもご利用いただいています。英語でのサポートが必要な場合には英語対応のサポートデスクをご案内させてただいております。

――直近でお客様から増えている相談ニーズはありますか?

CMSやクラウドの普及が進むにつれ、新たにお客様からご相談いただくことが増えてきたのは、複数Webサイトの管理に対する課題です。長年複数のWebサイト運用を続けていくと、セキュリティ担保への不安やルール整備の問題、あるいはベンダー依存による業務のブラックボックス化など、さまざまな問題が生じてきます。

そういったお客様の課題もサポートしていきたいという思いから、私たちはCMSプラットフォーム統合サービスを新たに立ち上げました。

CMSプラットフォーム統合を通じ、先端の課題解決を目指す

――CMSプラットフォーム統合サービスとはどのようなものなのでしょうか?

例えば、ある企業のグループ会社や部門ごとに分散している複数のWebサイトがあったとします。それぞれのWebサイトで利用されているCMSが異なることはもちろん、クラウドやレンタルサーバー、オンプレミスなど、社内システムとWebサイトが複雑に絡み合っているような状況が想像できます。

それらを整理し、安全に運用していける基盤を作ることを目指すのが、CMSプラットフォーム統合サービスです。KUSANAGIを共通基盤として、複数Webサイトを統合しつつ、お客様の環境に合わせたルールを整理させていただきます。

導入時にはプランニングを十分に行った上で、アップデートやWAFの導入などでセキュリティを整え、運用時には障害対応だけではなく継続的なセキュリティ対応、レポートのご提出など、複数のWebサイトも安心しておまかせいただけるようさまざまなサービスメニューを組み合わせてご提案させていただきます。

Webガバナンスに取り組んでいらっしゃるお客様、情報システム部門の方にぜひご活用頂きたいサービスです。
 

そのソリューションとしてご提供するのが、KUSANAGI の統合管理システムであるKUSANAGI Cloudです。こちらについては、導入時のマイグレーションやテストの自動化、AIによる障害対応や未然防止など、ハイパーオートメーションの拡充を今後進めていく予定です。
 


――全体のロードマップを見ながら、今後の展望を教えてください。
 

まずKUSANAGIについては、技術進歩への迅速な対応を目指し、CentOS Stream 8をOSに採用したKUSANAGI 9の提供を開始しております。 一方、エンタープライズ企業におけるCMSの統合管理を推進することも加味し、AlmaLinux OS 8に対応するKUSANAGIも併行して提供する形を取っております。直近では日本の上場企業での利用が多いCMSプラットフォーム「Movable Type」に正式対応しました。このようにお客様のニーズに応じたKUSANAGIの提供を続けます。

こうしたKUSANAGIのロードマップと連動する形で、KUSANAGI Cloudの機能強化やハイパーオートメーションの拡充を進め、お客様により高い利便性と安全性を提供していくことを目指す形です。

今後の展望の主軸となるCMSプラットフォーム統合は、そのスピードが鍵になると考えています。移行に何年もかけてしまうと、結局移行の初期で対応したものは古くなってしまいますので、迅速な対応を進められるよう自動化を推進していきます。

プライム・ストラテジーは、これまでお客様の課題ベースでプロダクト開発を進めてきました。KUSANAGIやWEXALに次ぐ形で今回構想しているCMSプラットフォーム統合サービスも同様、CMSの利活用が進んだことでお客様が新たに直面した課題を解決するためのサービスです。

この他で一例を挙げると、昨年WPスキャンというWordPressのスキャン機能をKUSANAGI Cloudに導入しました。こちらも、「WordPressが適切に保たれているか知りたい」というお客様の声をもとに、実装した機能です。

プライム・ストラテジーは今後もお客様のご要望を聞きつつ、エンタープライズOSSエコシステム発展に資するサービスやプロダクトの改善を進めていきます。

エンタープライズOSSのエコシステムという独自の領域にフォーカスし、WordPressを始めとしたCMSを利活用する企業の課題解決に挑むプライム・ストラテジー社。その市場の独自性やプロダクトの精度は、多くのWebサイト運用に携わる担当者を支える礎となっています。複数Webサイトの運用に課題を感じている方、あるいはCMSの運用保守についてリスクや不安を抱えている方は、プライム・ストラテジー社のプロダクトやサービスの導入がそれらの解決の糸口となるかもしれません。

関連記事

デジタルマーケティングジャーナル 一覧