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  • インバウンドマーケティングを支えるHubSpotのCMS【後編】

 
テクノロジーの進化とユーザーニーズの変化に応じ、挑戦するCMSベンダーの姿を追う連載企画「CMSの進化を目指すベンダーの挑戦」。今回はCRM(顧客関係管理)の先駆者として、CMS領域の拡大をけん引してきたHubSpot社の岩倉氏と栁澤氏にお話を聞きました。
 
(話:チャネルコンサルタント 岩倉史門 氏、テクニカルコンサルタント 栁澤啓明 氏)
 

あわせて読みたい! インバウンドマーケティングを支えるHubSpotのCMS【前編】

柔軟性が高く活用しやすい機能

——先ほど開発担当者にとっての機能性をご紹介いただきました。マーケティング担当者やITシステム担当者にとっての機能性についても紹介していただけますか。

 
国際的に知名度が高いとされているG2 Grid®レポートにおいてHubSpot CMSはウェブコンテンツ管理用ソフトウェア部門で「リーダー」に認定されています。これはHubSpot CMSがマーケティング基盤として先進的かつ網羅的な機能備えている点が評価されたからだと捉えています。
 
たとえば、マーケティング担当者は編集可能なテンプレートを利用することで担当者自身がコンテンツの編集・修正を行うことができます。プランによってはパスワードで保護されたページや会員マイページのような複雑なページ制作も可能です。HubSpotのCMSには柔軟性や拡張性があるといって良いでしょう。
 
一方でITシステム担当者の目線でみると、セキュリティ面で安心いただけると考えています。HubSpotの専門チームが監視し、セキュリティログの確認したり、コードアラート機能を利用してWebサイトで起きた問題を確認したりできます。他にも標準SSL証明書が無料で使用可能できる点など、細部まで行き届いた機能提供をしています。
 
 

——HubSpotならではの活用事例を挙げていただけますか。

 
CRMが標準実装されているため、Webサイトを起点としてお客様との接点を作る企業様から評価をいただいていると感じています。Webサイトに限らず、LINEと連携するなどBtoCのコミュニケーションにも対応できます。
 
また、Enterpriseエディションで提供しているカスタムオブジェクト機能を活用すれば、お客様のビジネスにあわせたデータ管理を実現できます。例えば人材紹介会社は「求人」を、ECを展開している企業は「配送」を管理しています。CRMへの情報入力に敷居の高さを感じてしまう方でも、チャットをベースにしたウェブアプリをHubSpot上でカスタマイズ開発することで簡単に入力するといった工夫を行うこともできます。

手厚いサポート体制

——カスタマーサポートについて伺いたいです。

 
満足度が高い対応ができるよう、サポートチーム、カスタマーサクセス、プロフェッショナルサービスの3種類のサポートをご用意しています。サポートチームはトラブルシューティングを、カスタマーサクセスは課題に対するベストプラクティスの提案を、プロフェッショナルサービスは個別コンサルティングのなかで提案を行います。
 
実はサポート体制が充実していても質問することに抵抗のある方もいらっしゃいます。HubSpotではナレッジベースというFAQサイトがあり、質問や機能の解説を行っています。また、HubSpotアカデミーは無料ユーザーを含めてすべての人に無料の学習コンテンツを提供しています。あらゆる方のビジネス上での成長と成功を後押ししたいという弊社の考え(Grow Better)を体現しています。
 
[参考]HubSpotアカデミー | ホーム
 
 

——プロフェッショナルサービスはより深い課題解決につながる印象をもちました。

 
まさにその通りです。お客様がやりたいことや背景を理解し、深い提案を行う有償サービスです。スポット契約と継続契約を選べます。テンプレートの作成方法を学び内製化するなど、特定課題に合わせて重点的に課題解決するソリューション提供なども含まれます。サポートチームやカスタマーサクセスのサポートは無償で、お客様に対して手厚いサポート体制を敷いていると自負しています。

お客様のビジネス成長を支えるパートナー企業

——国内のパートナーについて教えてください。

 
国内のHubSpotソリューションパートナー(以下、パートナー)には約150社がご登録いただいています。パートナーには4段階のランクがあり、「ゴールド」、「プラチナ」、「ダイヤモンド」、「エリート」の順に高くなります。パートナー資格を維持するためには登録してから2年以内にゴールド以上のパートナーティアに昇格する必要があります。日々増えるパートナー様のサービスレベルを一定の水準に保つための取り組みです。
 
 

——HubSpot製品のポテンシャルを最大限引き出せるパートナーに共通する特徴などはありますか。

 
オペレーション支援の立ち位置で機能の使い方をサポートすることも当然重要ですが、それだけでなくビジネス成長を支援する高い視座からお客様の戦略に向き合い、目指す姿への橋渡しができるパートナー様が、国内マーケットにおいて高い評価を得ていると感じます。それを反映してか、一分野だけでなく分野横断で大規模なプロジェクトに対応できるパートナー様が増えてきており、HubSpotとしてもこうしたパートナー様からの期待に応えられるよう開発に取り組んでいます。
 
 

——最後にHubSpot社が描く今後の展望を教えてください。

 
私たちは今を「情報の時代からインテリジェンスの時代への移行期」と捉えています。これまでは、種類も形式もさまざまな分散する情報の管理が重視されていました。今後は活用に軸足が移ると考えています。
 
そのために私たちが取り組むことは、マーケティング・営業・サポートの現場を助けて本質的な業務に取り組むための機能開発です。たとえば、AIがブログなどのコンテンツを自動で作れるようにすれば、コンテンツ制作にかかる時間を本質的な業務に充てられるようになります。リード情報をはじめとするCRM上のデータからのインサイトにより、適切なタイミングで・適切な方法でお客様と接点をもち、より深い関係を築くことができるでしょう。
 
[参考]HubSpotソフトウェアの新機能|HubSpot(ハブスポット)
  

あわせて読みたい! アンダーワークスのCMS選定・導入プロジェクト事例

 

話者



HubSpot Japan株式会社
チャネルコンサルタント
岩倉史門 氏



HubSpot Japan株式会社
テクニカルコンサルタント
栁澤啓明 氏

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