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  • 7年連続国内ナンバーワンの実績を誇るHeartCore CMSの強み【後編】

 
連載企画「CMSの進化を目指すベンダーの挑戦」では、テクノロジーの進化とユーザーニーズの変化に応じるCMSベンダーの姿に迫っています。本稿では、金融業界をはじめさまざまな業界の国内企業に独自のCMSプロダクトである「HeartCore CMS」を届け、国内ナンバーワンの実績を守り続けるハートコア社へのインタビュー後編をお届けします。Nasdaq上場を果たしたあとのグローバル展開と、今後の開発ロードマップ、事業展望などについてお聞きました。
 
話:ハートコア株式会社
CX本部 CX営業部  芝 広 氏
CX本部 CX戦略部  間宮 淳一 氏
 

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米国進出と多彩なオプション展開でよりニーズに合ったCMSを目指す

――国内のパートナーネットワークの幅広さはお聞きしました。Nasdaq市場に上場されたということで、グローバルでの展開はいかがでしょう
 
海外のパートナーネットワークについては、これまで競合他社と比べるとやや力不足であったことはいなめません。しかし直近では、Nasdaq上場を契機に米国のSI企業Sigmaways, Inc.を買収するなど、グローバルを視野に入れた事業展開を進めています。
 
そのため、今後はアメリカでの商材販売や事業展開を通じ、アメリカを中心としたグローバルなパートナーネットワークが広げていくことができると考えています。加えて、カナダ、オランダ、インドにある開発拠点とも連携しつつ、グローバル案件への対応力を一層強めていきたいです。

 
――CMSだけでなく、マーケティング領域へと視野を広げた製品開発に挑んでいるという話も聞きましたが、現在どのような取り組みが進んでいますか。
 
現在、HeartCore CMSはDXP(Digital Experience Platform)の提供を軸としてオプション機能を増やしています。現行のバージョン12では、翻訳やMA(Marketing Automation)、PIM(Product Information Management)やDAM(Digital Asset Management)といった機能も提供可能となりました。また、コンテンツ改善の観点からSEO対策にも対応しています。
 
「ユーザーの先回りをしておもてなしする」ことをコンセプトとして前バージョンから搭載していたCXM(Customer Experience Management)も含め、私たちはこれら各機能を包括したデジタルマーケティングに資するプロダクトの提供を目指しています。
 
バージョン12は、集客効果をさらに高めることを目的とした機能を中心に拡張しています。SEO対策機能は、アクセス数を伸ばすことによる顧客獲得を支援します。
 
翻訳機能は、ネット人口の中で多くの割合を占める英語や中国語を使うユーザーに対する訴求に必要不可欠な機能と判断しました。近年は日本国内においても在留・訪問する海外ユーザー向けのアプローチの重要性が高まっています。より広い市場を狙うために、多言語対応は多くの企業のニーズに合致するものだと考えています。
 
MA機能については、CMS内で扱う問い合わせフォームと連携し、メールマーケティングにつなげられるよう新たに追加したものです。そのメールからCMSに誘導し、商品の理解を一層深めていただくこともできるので、HeartCore CMSは営業力強化という観点でもさらに進化したと自負しています。

 
――CMS以外の機能はどのように提供されていますか。
 
CMSとCXMについてはHeartCore CMSの機能となりますので、Heartcore CMSをご利用いただくユーザーの皆様に等しく提供しております。そのほか紹介した翻訳、MA、SEO対策といった機能はオプション扱いとなり、ライセンス・エディションによってはこれらのオプションを含んでいるものもあります。いずれもHeartCore CMSのご利用を前提としたものとなっておりますが、お客様のニーズをヒアリングした上で、オプションの一部のみご提供することも不可能ではありません。
 

潤沢なオプションを組み合わせ、ソリューションとしての強みを確立する段階へ

――ハートコア社では今後どのような展望を描いているのでしょうか。
 
バージョン12のオプション機能追加を経て、HeartCore CMSはデジタルマーケティングにおける顧客獲得から購入までのフローに強みを持つ製品へ進化したと考えています。現在私たちが扱っていない領域としては、購入後のお客様に対するアプローチが挙げられますが、これに注力する展望は今のところ描いていません。新たな周辺機能を追加し続けるというよりは、バージョン12で増やした機能をブラッシュアップし、より良いサービスを提供できるようにしていくことになるでしょう。
 

――今後の開発ロードマップについても併せて教えてください。
 
まず挙げられるのは、SaaS版の提供です。現在もクラウドサービスとしての提供は行っていますが、お客様がすぐ使えるようSaaSとして確立したものを2023年の春までにはリリースできればと考えています。
 
一方で、HeartCore CMSを利用いただいているお客様の約2割は、社内ポータルなどイントラとして活用いただいている現状があります。そのニーズにも応じられるよう、別途イントラサイト向けの機能強化とテンプレート提供に向けた開発も並行して進めている形です。こちらについてはHeartCore CMSの標準機能としての提供を検討しています。
 
社内ポータル向けの製品はユーザー課金の形態で提供されているものが多く、大企業が利用すると多大なコストがかかる傾向があります。これに対してHeartCore CMSはサーバーライセンスで提供しているため、HeartCore CMSを導入して自社またはパートナー企業がポータルサイトを作るという選択肢を取る企業も少なくありません。イントラ目的のテンプレートの無償提供を検討しているのです。将来的にはイントラ向けのテンプレートについてもバリエーションを増やすとともに、より使いやすいCMSを目指していきたいと考えています。

 
――3DVRのWebコンテンツを管理できるプロダクトも提供されていますね。これはHeartCore CMSと連動するのでしょうか
 
現在のところ、HeartCore CMSとVR360という3DVRのサービスは直接関係していません。ただし、VRもWebのコンテンツの一部としてお使いいただけますので、店舗やショールーム、工場など建造物を紹介したいニーズのあるお客様には、別途ご提案を差し上げております。

たとえば、東京工科大学様はHeartCore CMSのユーザーだったのですが、バーチャルキャンパス見学をコンテンツとして提供したいということで、VR360のサービスをご利用いただきました。

必ずVR360とHeartCore CMSをセットで販売するというわけではないのですが、VRコンテンツの中でビデオを再生したり、マニュアルなどの文書を参照したりするといったコンテンツ管理はHeartCore CMSで行いますので、密接にお使いいただける製品です。

ほかのプロダクトとしては、DXの文脈でよく導入されるのがプロセスマイニングのツールです。例えばWebサイトやVRコンテンツ、業務アプリケーションなどでのユーザーの行動を分析して改善・効率化に役立てるものです。


――ハートコア社は今後CXという観点でどのような付加価値を提供していきたいと考えていますか。

HeartCore CMSは前バージョンから搭載したCXMに加え、先ほどご紹介したようなオプションの選択肢を充実させ、会社としてはさまざまなプロダクトを扱っています。これらを組み合わせてどのようなことができるかは、私たち自身も模索している状態です。今後は「製品の活かし方」に焦点をあて、単なる機能ではなくソリューションとしてのHeartCore CMSの強みを引き出し、より深く価値を提供していけるような進化を続けていきたいと考えています。

ハートコア社は「私たちは幸せ屋です」という経営理念を掲げ、一貫してお客様の声をもとにした開発を続けてきました。今後もテクニカルパートナーとの連携に基づいた各機能の強化を図りつつ、お客様が求める価値の提供に注力していきたいです。



国内企業を中心にニーズを反映した価値を提供し、実績を積み重ねてきたハートコア社。後編ではNasdaq上場を起点としたグローバルネットワークの拡張や、企業のデジタルマーケティング戦略に一層深く踏み込むオプションの充実など、これまでよりもさらに強力な展望が見えてきました。その主軸となるHeartCore CMSの進化は、今後もお客様の幸福を起点として続いていきます。
 

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